Ricola

ターミナルのRicolaのレビュー・感想・評価

ターミナル(2004年製作の映画)
3.5
空港ってたしかに様々な人が行き交い、たくさんのドラマが毎日のように起こっているのだろう。

そこでそれを舞台にしてしまうという発想が、この作品での1番の強みである。


空港で無国籍の状態の人間が生活する様子を観ているだけでこんな面白いのがすごい。
何もない状態から色々と生み出し、自らのスキルアップまで叶えてしまうその努力している様子を観ていて、明るい気持ちにさえなれる。

トム・ハンクスの演技にまたも脱帽。外国人役で訛りのある英語を話すなんて無理があるだろう…と思っていたが、さすがナチュラルにこなしていた。

最初は彼を不審に思っていた空港で働く人々も彼の人柄にひかれ、だんだんと主人公が地位を確立していく様はまさにサクセスストーリーである。

しかしこの作品での舞台、そして彼らの世界が空港という特殊な空間であるため、その設定自体がひねりになる。
空港での様々な仕事、そしてそれらに従事する人々は色々なバックグラウンドを抱えているということがわかるのである。
それを基本的にはコミカルに描いているのも楽しく観れて良い。

次に空港に行くときには、見方が変わってきそうである。

ただ、少しオチが弱いのが残念だった。

でもストーリー性よりキャラクターや、空港での生活という斬新なテーマこそがこの作品の魅力なのだろう。
Ricola

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