彦次郎

長編怪獣映画 ウルトラマンの彦次郎のレビュー・感想・評価

3.4
平和のために怪獣を倒す異星人の活躍を描いた1966年放送のテレビ番組の劇場版。第1話ウルトラ作戦第一号、第8話怪獣無法地帯、第26話怪獣殿下 前篇、第27話怪獣殿下 後篇の4編が再編集されています。1話はウルトラマン登場なので分かりますが他の編がなぜ選ばれたかは不明。それよりも1話がなんとテレビ版とストーリー展開が異なっていることに驚きました。意外性があるのは良いですが次の怪獣無法地帯エピソードと上手く結びついておらずむしろ1話は普通にして他の話を改変したほうが良かったのではと愚想した次第。ベムラー、レッドキング、ゴモラなど他異星人は現れずに怪獣のみが登場するという構成にしたことで1本の話としてシンプルに観れるのが良いです。
公開当時のカラーテレビの普及率は0.3%。それに対して『ウルトラマン』の平均視聴率は36.8%。最高視聴率は42.8%という数字は2022年のワールドカップ日本対コスタリカ戦とほぼ同じ。何が言いたいかというと毎日お祭り状態でテレビを観ているけど白黒テレビだったということ。そんな中でカラーの『ウルトラマン』が観れる喜びを当時の子どもたちも味わいを偲ぶとこの作品の価値も改めて変わってきそうです。
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