鍋レモン

リリイ・シュシュのすべての鍋レモンのレビュー・感想・評価

リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)
2.3
⚪概要とあらすじ
ウェブサイト上で展開されたインターネット・インタラクティブ小説から生まれた衝撃の問題作。

中学生になった蓮見雄一は同じクラスの優等生・星野修介と仲良くなる。夏休み、2人はほかの仲間たちと西表島へ旅行に行く。しかし、旅行から戻った星野は変質し、番長を倒し自らその座に収まり、蓮見はいじめの対象になっていく……。

⚪感想
「あんたが守ってよ」

この世代の子供たちの苦しみとか痛み、闇、焦燥が細かく描かれている。
とにかく心が晴れることはなく暗い。
自殺やイジメ、援助交際、万引き、恐喝。でもこれが本当に14歳のリアルだったんだろうか。その素材が入っているけど味がしないような感じ。

主人公の作ったファンサイト『リリフィリア』に投稿される言葉の数々。その匿名性からどこかミステリアスで美しいようにも見える。一方で、映画として狙いすぎてる気もしてもやもやしてしまう自分もいる。琴線に触れてやろうっていうナルシズム的雰囲気を感じてしまう。

『リリイ・シュシュ』はどこか神のように崇められている感じが少し怖かった。

剣道のシーンで高橋一生さんがいたのにびっくりだけど何よりめちゃくちゃ若い市原隼人さんにびっくり。

岩井俊二監督の作品はまだこの作品と『花とアリス』しか観てないないけど少し苦手な面も強いかもしれないと感じた。良さもわかるし好きな描き方もあるけど、一つ一つのシーンが私には長くて耐えられない。
刺さる人には刺さる、刺さらない人には刺さらないはっきりした映画。

『スワロウテイル』と『Love Letter』、『四月物語』も観る予定。

帰り道に電車とかバスで自分の好きな歌をイヤホンをして聞くと無性に泣きたくなる時がある。最近は椎名林檎さんと米津玄師さんの歌が染みる。
イヤホンをすると今いる嫌な世界から切り離された感じがしてなんか好き。

自分の居場所を全部取られてしまったらどうなってしまうんだろう。

この描かれ方で心を傷つかれたくない。

⚪鑑賞
⚫GYAO!で鑑賞。
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