馬井太郎

忠臣蔵の馬井太郎のレビュー・感想・評価

忠臣蔵(1958年製作の映画)
3.9
ラーメン、支那そば、中華そば・・・店によって呼名が変わる食べ物は他にもいっぱいある。この映画も、「赤穂浪士」という別タイトルがあって、実は、どう違うのか私にはわからない。(違うのは、役者だけ?)
ちなみに、車には「双子車」(ふたごしゃ)というのがあって、こちらは、微妙に違っているようだ。
この映画の別タイトルには、「大石・千恵蔵」版があって、さて、当「大石・一夫」との比較は、いかがなものだろうか。細かな比較は、読者諸氏にお任せするとして、手前勝手・独断と偏見とでは、当編の方が好きだ。主君の怨念を払うべく血判を押す気にさせる魅力を強く感じる。
(付け足し:身勝手・余談ながら、小生、本名・一夫、と申す。名づけ親は、某寺の住職で、当時、長谷川一夫、人気絶頂スターにあやかった、と「てんじょう」が、きくようになった頃、聞かされた。全く、空振り)

この頃の役者、映画・舞台ともに、特に主役級は、頭・顔が、今と比べると、バカ大きいことに、あらためて感心させられる。もちろん、小さい役者もいるけれど、みなさん、一度、俳優名をあげて、比べてみたら、いかがだろう。「漫画・さざえさん」ほど、極端ではないが、けっこういるものだ。「悪い」というのではないので、誤解なきように。

出演者の面々・・・懐かしいなあ! 味のある、いい役者が揃っていた。「交響曲第9」と同じように、年末になると放映されることが多いけれど、今頃、こんな春爛漫に観るのも、また一興、乙なものだ、お勧めしたい。

追記:日曜夜のNHK大河ドラマは、第二回「赤穂浪士」、長谷川一夫が内蔵助役を演じた。映画・舞台劇での照明の違いを感じたのか、彼は、手に持った扇の角度を利用して、自ら顔に当たる光を調整したという。・・・実話か神話か、知る人ぞ知る。