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ニンジャ・アサシンのkuuのレビュー・感想・評価

ニンジャ・アサシン(2009年製作の映画)
3.7
『ニンジャ・アサシン』
原題 Ninja Assassin.
映倫区分 R18+
製作年 2009年。上映時間 99分。
親友を殺されたことから、自身を最強の暗殺者に育てた組織への復讐に挑む男と、彼を追う組織との壮絶な攻防を描いたアクション・エンターテインメント。
『スピード・レーサー』のラリー、アンディ・ウォシャウスキー兄弟とジョエル・シルヴァーが製作にあたり、監督を『Vフォー・ヴェンデッタ』のジェームズ・マクティーグが務める。
主人公にふんした韓流スターのRainをはじめ、マーシャルアーツの達人であるショー・コスギ、リック・ユーンらが繰り出す肉弾アクションは迫力満点。
主演のRainは、撮影前に武術の経験がなかったため、スタントやアクションの振付師であるチャド・スタエルスキー、ペン・チャン、ジョン・バレラ、ジョナサン・ユセビオのもとで武術や武器の扱いを6ヶ月間徹底的に訓練したそうっす。
また、パーソナルトレーナーによるウェイトトレーニングや有酸素運動も行い、鶏胸肉や野菜の食事制限もして今作品に挑んだそうです。

暗殺集団“小角(おずぬ)の一族”に育てられた雷蔵(Rain)は、仲間をも容赦なく処刑する非情さに衝撃を受け、組織を脱走し復讐を誓う。
一方、欧州警察組織ユーロポールの科学捜査官ミカ(ナオミ・ハリス)は相次ぐ殺人事件の真相に迫るが、一族の魔の手が彼女に忍び寄る。
雷蔵に窮地を救われるミカだったが、二人を抹殺すべく一族の執拗な追跡が始まった。

忍術使い、忍びの者、乱破、素破、志能備、東瀛忍者、等々呼ばれる忍者。
現代ならスパイなど諜報活動や暗殺を担う者たちを指すんかな。
海外じゃNinjaって云やぁ、将に超人に描かれてる。
その超人が過ぎ、しかも日本人や日本文化の誤った描きかたでウンザリするのは数多にある。
小生が忍者って存在をはじめに知ったのは、『忍者ハットリくん』よりも先に、父ちゃん蔵書の司馬遼太郎作の『梟の城』。
その後は、千葉真一率いるJAC達が暴れまわる忍者モノを見てときめいた。
しかし、海外で描かれる忍者モノを見て、何やらこっ恥ずかしくなり、違和感を覚えるのばかりだが、しかし、今作品は『影の軍団』プラス『G.I.ジョー』の漆黒のイカしたスネークアイズを見たときのような感動をプチ覚えた。
ウォシャウスキー兄弟は、古典的な武術映画の本質を捉え、荒削りな部分を滑らかにし(タイミングの悪い英語吹き替えは除外)、現代のジャンルに持ち込んで映画を作ってる。
マトリックスの天才たちに何を期待したらいいのかわからなかったけど『ニンジャ・アサシン』は間違いなく期待を超えていたかな。
軽快なテンポで進み、暗い影に包まれながら、忍者たちの回避的で粋な謎解きのスリルを味わいながら、彼らの物語が展開していく。
登場人物はそれぞれ、その種明かしや控えめなヒロイズムが適切にアニメ化されている。
彼らは美しく入り組んだ個人的な物語を描き、このアクション映画を豊かに盛り上げ、より高い次元で注目される作品に仕上げています。
忍者について知っていることも知らないことも、すべて壮大な形で描かれ、真に古典的な戦闘シーンは、強く、運動能力が高く、毅然とした正確さで芸術的です。
重さと速さ、歴史とスポーツの強力なバランスやった。
さらに、不確かな暗闇の中、語りかけるような囁きや巧妙な影の中で、有能なヒーローを待ち望み、そしてそれを手に入れることが出来たかな。
エンタメ性と満足感を両立させ、個人的には忍者モノの最上段に置く価値のある作品かな。
あくまでも忍者モノでやけど。
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