ペコリンゴ

ウィズのペコリンゴのレビュー・感想・評価

ウィズ(1978年製作の映画)
2.8
記録。
1974年のブロードウェイミュージカルを基に作られた、(当時としての)現代的解釈版&黒人版「オズの魔法使い」。公開時は酷評され散々こき下ろされたらしい。

個人的にはこき下ろすまではいかないものの、正直ただのカルト映画にしか思えない。
どうしても1939年版「オズの魔法使」と比べてしまうけど、あちらのような夢や魔法が本作にはまず感じられない。自動車や路上のゴミ、地下鉄やビルなど幻想と相反する日常の無機質さが多すぎるからだ。

ダイアナ・ロスのドロシー役も無理があるように思えてならない。当時30代で決して若く見えるわけでもない彼女が24歳の女教師にはとても見えない。そもそもドロシーが24歳ってどうなんだ。

ただクインシー・ジョーンズが音楽監督を務めただけあって楽曲は良い。ロスの歌唱も良いし、公開の翌年に名盤「Off The Wall」のリリースを控えた当時20歳のマイケル・ジャクソンのパフォーマンスはただただ素晴らしい。