【(it's not a joke.)】
「第一印象の良い奴ほど信用ならない。」
ベイトマン(クリスチャン・ベイル)のことを言ってるんじゃないですよ⁇
映画のことです。
先日「マシニスト」を鑑賞しましたが、実は本当に観たかったのは本作。
タイのアーティストでKeetatat Sitthiketという方が本作のパトリック・ベイトマンをモチーフにしたアートパネルを製作していて、そのクリスチャン・ベイルの顔が相当キレてる。
どんだけキレた映画だろうと気になって気になって仕方無く。
近所のレンタル店に無く諦めたのですが、ブックオフでブルーレイを発見したのでわざわざ購入してまで鑑賞してしまいました。
やはり期待値を上げすぎるのは危険です。
第一印象の良い人は関わっていくと大抵嫌な部分ばかり目について最終的に嫌いになるのが私の常です。
冒頭の会社の仲間4人で集まるレストランのシーンを観て、「これ何十年前の映画⁇」って思う程の古臭さ。
かと思えば現代的でスタイリッシュなパトリックの部屋。
かと思えばパトリックの選曲は古臭いポップスばかり。
ギャップというより時代錯誤な感じがどうも受け付けられませんでした。
しかも。
これは完全にコメディ。
百歩譲ってサスペンスコメディと表記してくれないと。
だからこそ。
コメディだと気付きさえすれば時代錯誤な空間や音楽もワザとなのかも知れないと思えるんですけどね(それでも好きじゃないけど)。
それでも。
伏線やオチの匂わせ方は秀逸だったと思うのです。
所詮、人間関係なんて上っ面なものが人生ほとんどで、そんな人間どうでもいいし、そいつがどこで何してようがどうでもいい。
「人を大切にしよう。」なんていう会社のスローガンみたいなものは当たり前のことなんだけど、誰も彼もが判を押したみたいにおんなじ。
だから誰もが「名刺」に拘るんですね。
みんな「名刺」しか見てないから。
ということで、これはセンスの問題。
お世辞にも、センスのいい作品だとは思いませんでした。
素材は良いし、演者もみんな良いし、脚本も面白いと思うんです。
ベイトマンという人間に知性を感じないし魅力的じゃないんですよね。こういうマッドな男を描くに当たって1番重要なのはそこなんじゃないでしょうか?
それが本質だと言われてしまえばそこまでなので、あくまで好みの問題かも知れません。