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仮面の男のabeeのレビュー・感想・評価

仮面の男(1998年製作の映画)
3.3
【老いた三銃士と鉄仮面の伝説】

先日の話。
私はアパレル会社の社員でアメリカのブランドの商品を販売しているのですが、年に2回、アメリカの社長が日本の店舗の視察にやってきます。
いつも国際マネージャーと2人でやってくるのですが、最近マネージャーが変わったらしく、初めてお会いしました。
店舗にやってきたマネージャーを見てびっくり。
マルコヴィッチにクリソツ笑(死語)
「ヤバい…ブロンドのマルコヴィッチだよ…笑」
お話している最中もそのことしか考えられず、照れて目を合わせられなかった私です。

余談でしたが…今回鑑賞したのはアレクサンドル・デュマ作「ダルタニアン物語」の中の「ブラジュロンヌ子爵」あたりをベースに作られた作品で老齢に差し掛かった三銃士とダルタニアンの最後の戦いが描かれる。

「三銃士」ってこんなに壮大な物語なんですね。日本で知られる「三銃士」は「ダルタニアン物語」の最早序章に過ぎないらしいです。

そんなに期待してかかったわけでもないのですが、うーーん。
どうなんだろう。

まぁ、私は事前情報ほぼシャットダウンだったので、分かっていたのは「三銃士」が出てくるということくらいでした。
最早レオさまがダルタニアンだと思ってました。

ハリウッドの大物ベテラン俳優にバカやらせて笑いとってるタイプの映画とまぁ感覚的には同じ感じだと思うのです。
強くて逞しくて仲間思いの三銃士が、歳取って精力無くなってきて…やべぇ、俺、男として終わりだ、死にたい…とか言ってる。
すっぽんぽんで首吊り自殺を試みるポルトス。
そのお尻の物悲しさよ…
我らが憧れの三銃士よ何処⁉︎

それにねぇ…
なんか色々とぺらぺらな感じですよねぇ…
映画と自主制作演劇の中間くらいな感じですかねぇ…
もちろん、登場する役者さんたちの演技はとんでもなく素晴らしいんですけどね。
なんというか美術的な面が結構微妙だったように思う…衣装とか…

デュマの原作もこんな感じなんですかね、オチ。
結構微妙じゃないですかね。
これ綺麗に終わってんのかな?
前後が無くて「仮面の男」を主役と捉えた時、この着地点って結構微妙だと思うんですよね。

ということで、相変わらずレオさまはお美しいのでそこは文句無しに楽しめるのではないかと。
最後もなんだかんだ言っても結構熱い展開ではありますしね。
でも、あんたの息子はそいつだけじゃないことを忘れてはいけない。
いくらバカ殿でも彼も血を分けた息子であり、しかも共に過ごした時間はかけがえのないものなのじゃないかい?
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