76分と短くそしてテンポよく。

いづみ目当てで観たら早苗が魅力的だった・・という、当時の日活でたまにあるパターンの1本かと思ったら結局どの人物の描写も、そしてストーリーもさして掘り下げられず。そうなると76分という短さが残念に思えてしまう。大坂志郎の位置付けと浜村純（のオチのつけ方）がわずかに光るくらい。

ヒット曲『銀座の恋の物語』は、翌年の同名作品よりも先に今作でフューチャーされていて、裕次郎と南寿美子の歌唱シーンが2コーラス分たっぷりと流れる。

2024.3.31 Prime Video
久々に芦川いづみさん出演の作品を...
今回のいづみさんは石原裕次郎演じる主人公の助手を務める看護師さん
”白衣の天使” とはまさにこのこと
時に気の強い面を見せつつも気品のある佇まいはやはり天使のごとく麗しい
小高雄二が薬を盗み出すところを窓越しに覗き見る眼差しはまるで『家政婦は見た！』の市原悦子を彷彿とさせる(笑)
主人公との別れを惜しむかのようにしょんぼりしているときの鶴の一声に喜びを隠せないいづみさんの表情がたまらなく可愛い

劇中で石原裕次郎と共演女性が ”銀座の恋の物語” を歌っていたが、元々は同名タイトルの映画より先にこちらのほうで挿入歌として使用されていたのね

日活の人情作品？
石原裕次郎、芦川いづみ、2人が揃えばストーリーはなんでもあり。絵になる。

裕次郎は何の役をやらせても絵になる。
いづみさんは何の役をやらせても可愛い。

こんな役者、今はいないな。残念。

元気の良い日本を見られる、往年の日活作品は最高です。