「許されざる者」
原題「Unforgiven」
1993/4/17公開 アメリカ作品 2018-141
アカデミー賞作品賞再鑑賞シリーズ
1993年第65回 アカデミー賞作品賞
凄いスピード制作だったようですね。制作期間は僅か39日で、物語の舞台となった「ビッグ・ウィスキー」という街のセットも32日という短期間で用意されたそうです。それでアカデミー作品賞、凄いですね。
イーストウッドにとっては非常に思い入れがある作品で、脚本がイーストウッドの手に渡ってからも、イーストウッドはこの映画の主人公であるマニーと同じ年齢になるまで、10年間も脚本を眠らせていたらしいです。それくらい、拘った映画なんですね。
そしてイーストウッドの映画の師であるセルジオ・レオーネとイーストウッド自ら出演してあた作品の監督としても知られるドン・シーゲルに捧げたこの作品は、そのセルジオ・レオーネと、ドン・シーゲルの映画を観たことがある人なら、エンドクレジットで鳥肌ものですね。
ストーリーや脚本もイーストウッドの西部劇に対する愛とハリウッドへの皮肉に溢れていますね。
作家が嘘だらけの伝記を書いたりしてるところなどは、嘘だらけのハリウッドの西部劇に対しての皮肉がかなり篭められていて、イーストウッドの西部劇に対する愛を感じます。ハックマン演じる保安官とその取り巻き、それがアメリカ(ハリウッド)の歪んだ現実であるとメッセージしてるんですよね。
そしてラスト10分、イーストウッド扮するマニーが、相棒のネッドがやられたことで、まさに鬼神と化す様が、目茶苦茶カッコイイです。
まさにアンチ・ヒーローですね!!
クリント・イーストウッドが、師匠であるセルジオ・レオーネ監督とドン・シーゲル監督に捧げた異色西部劇。共演にジーン・ハックマン、モーガン・フリーマン、リチャード・ハリス。92年度のアカデミー賞では作品、監督を含む4部門を受賞した。