噂好きで騒がしいお隣さんやくだらないことで盛り上がる賑やかな子供たち。
振興住宅地に住む人々の生活を切り取ったこの映画には、そんな何気ない日々が細やかに描かれている。
それは一見珍しくもないありふれたもののようだけれど、人との関係が希薄になった現代ではもうほとんど見られなくなった風景だろう。個人的に映像から旧き時代の風を感じるのがすごく好きなので堪らなかった。今撮影しても絶対出せない雰囲気だから。テレビ観るのは白痴って台詞が出てくる世界ですよ…。
並んだ平屋の隙間から、高い土手が覗くカットがとてもいい。
話としてはこれと言ってドラマがあるわけではないけど、とても面白かった！
子供たちがテレビを買って欲しくて、だだこねたりいつまでも口をきかないのとか、意地をはる様子が微笑ましくて笑ってしまう。大人からみたら馬鹿馬鹿しいかもしれないが、何かに夢中になるとそればっかり、その気持ち分かるな～。
この時代に生きていたわけではないけど、自分の子供時代を思い出して無性に懐かしくなった。平穏な日常は癒し。
