真っ黒こげ太郎

ダニー・ザ・ドッグの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

ダニー・ザ・ドッグ(2005年製作の映画)
4.8
5歳のときに誘拐され、

最強のファイターとして

育てられたダニーは

戦う犬となった

盲目のピアニストと出会うまでは――――



幼いころから高利貸しに「闘犬」として育てられたダニー。
ある日、ひょんなことからダニーはあるピアニスト一家の一員になる。
そして、家族との触れ合いの中で、ダニーは徐々に人間性を取り戻していく…。




近所のレンタルビデオ屋で半額レンタルの日だったもんでつい衝動借り。
そんな中なんか格闘アクションが不意に観たくなり、ジェット・リー主演と言うだけで気になった本作をチョイス。

しかし、レンタル後に調べてみたら何かネット上の評判が良くなさげ…。(既視感のある文章)
検索で出たサイトには「100点中20点」「犬も食わないクソ映画」「あのリュック・ベッソン脚本かよ…」「大嫌いな「トランスポーター」の監督!」などとぼろっくそに言われ放題!!!(※あくまでそのサイトに書いてある文章です。)
個人的にはそんな悪い監督ではないと思うけどなぁ…ベッソンさん。(あと最後のヤツ、ステイサムさんに殴り殺されても知らんぞ。)

でもまぁ、観ましたよ。お店で観てた時から気になってはいたんだし。
一応半額料金とは言え、貴重なレンタル代には違いないし。(またしても既視感のある文章)



なんやこれ…めっさいい話やないか!!! 凄い良かったよ…!

何といっても本作、ダニーとピアニスト一家との交流シーンが凄くいい。
ダニーが家族との触れ合いを通じて、人間らしさを取り戻していくシーンは、リーさんの演技力も相まってとても素晴らしかったです。
最初に怯えるシーンや、慣れない暮らしに戸惑う表情。その後の心情の変化もすごい良かったです。
盲目のピアニスト役のモーガン・フリーマンさんの演技も素晴らしい。

アクションも十分に楽しめました。
荒々しさのあるファイトシーンで、正に「闘犬」のような戦い方はパワフル。
アクション自体はやや少なめなんですが、皆動ける人揃いだし、いずれもシチュエーションが違う物になってるため、観てて楽しめます。
(後、中盤の戦闘シーンでダニーの攻撃にビビる雑魚敵がアドキンスさんに似てるなぁと思って、調べてみたらまさかの本人でした。w 彼にもこんな下積み時代があったんですね。)

まぁ流石にジェット・リーさんの格闘スタイル的に今作の格闘はどうだろうと思ったし、後半ちょこちょこ物語の面で荒い所も見られましたが、丁寧な物語や良質なアクションを余すところなく堪能できました。

ジェット・リーさんは後に文芸作品で評価されますが、この頃から演技が素晴らしかったんだなぁ。

偶にはこういう、丁寧な物語で描かれるアクション映画も悪くないものです。 オススメ。