たにたに

ディレクターズカット ブレードランナー 最終版のたにたにのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

【永遠に存在する命ってないんだ】

たまたま手に取ったのが、ディレクターズカット版でしたが、ブレードランナーって数パターンあるんですね。知りませんでした。


🟢何よりこの映画が良いのは、
「ロボットに寿命がある」ことです。

人造人間の金字塔映画といえば、
ターミネーターですが、こちらは射殺も刺殺も撲殺もできない絶望的なハイパーロボットで、人間支配を目的とする無感情なイメージですね。

対して、ブレードランナーに登場するロボット(レプリカント)は、我々人間と変わらない感情を数年かけて持つようになり、そして4年の寿命を終えるという、短い人生を強いられる可哀想な存在です。

タイレル社は、高い技術力でレプリカントを人間の奴隷として開発し、感情が芽生えるうちに人間に抵抗する者が現れる危機を見据え寿命を与えている。

レプリカントには、
奴隷として働いてきた苦痛や屈辱を感じてきた者
自分がロボットと気づかず生きている者
人間として普通に生きていきたい者
恋愛感情を抱く者
が存在する。

ハリソンフォードが1人のレプリカントに恋をする描写も嫌いではないですが、
ある1人のレプリカントの男の方が気になりました。


もっと生きていたい!
その気持ちをより持っていた、
ハリソンフォードとの最終決戦で熱戦を見せたバッティです。

彼は愛してたプリスちゃんの死体を目の前にし、狂気の目でハリソンをじわじわと攻めていく感じがドキドキハラハラものでした。
この戦闘のオチがかなり複雑なんですよね。屋上から落ちそうなハリソンを最終的にはバッティが救うのですから。

人間はそれをただの機械として考えない。
壊せばおしまい。
もっとも人間は感情のコントロールが苦手な動物だと思うのです。
バッティの目まぐるしい感情の変化は、人間らしくもあり、機械的でもあり、私たちには理解することなど不可能な境地にあります。

AIの開発がどんどんと進む昨今。
人間の安全を守るAIがいつの日か、暴発する日が来ないことを願います。



🟢コカコーラのサブリミナル効果
最近の映画にはあまりないですが、
効果的に広告を画面に映し出してましたね。
まぁ映画、そしてアメリカといえば、コカコーラですから。

そして、日本なのか中国なのかわからない和テイストの舞妓さんとか、日本語の看板とか、これどこの設定??

もしかして、
アジア圏の人間はオフワールドの移住にはいけないのか???
たにたに

たにたに