テリー・ギリアム監督のファンタジー。
イマジネーション溢れる映像に強烈なブラックユ ーモアが満載。 まさにギリアム節炸裂な作品に仕上がっている。
子役のジョデル・フェルランドもローズに扮し、 表情豊かで素晴らしい演技をみせてくれる。 父親役のジェフ・ブリッジスも落ちぶれたジャン キーロッカーというハマり役で好演。
不思議の国のアリスをモチーフにしたカットも多く、『アリス・イン・ワンダーランド』を見てからこの作品を見るのも面白い。 とにかく想像力豊かで好奇心旺盛なローズの姿は 笑顔になるほど明るく、嫌な現実も忘れてしまい そう。
ただファンタジーとは言っても子供が父親の"休 暇"を手伝ったり、暴言吐いたりとあまり小さい 子には見せられない。
麻薬で現実から逃げる両親、死体を蝋人形にして "死"から逃げる女・・・そんな大人たちに囲まれているからこそローズの想像力はあんなにも豊かなのかも。 ダメな大人たちだけど、ポジティブな心意気をロ ーズに教えてくれたんだろう。
そうやって現実から逃避する姿があまりに悲しい。