廣木隆一の面白くなさ！一般映画になってからも変わらない凡庸さが、なぜ重宝されるのか。

滝田洋二郎のほうが100倍面白い。

若い娘（沢口久美）とのSM関係に逃避している家庭持ちの中年男（螢雪次朗）が、妻（あきよし杏子）と息子を巻き込んだ、生活改善対策を迫られてしまう。性倒錯者のジタバタ喜劇を描いている、日活ロマンポルノ。雄プロダクション製作。

変態オヤジが家庭内にいることを共有しているファミリーの艶笑劇。緊縛状態のオヤジが、自宅のリビングで日常的に放置プレイされているところが抱腹絶倒。「恥知らずのでかいケツしやがって！」など、無茶苦茶な台詞回しにも大笑いすることができる。

この頃になると、本物の蝋燭責めが可能な女優が多数登場するので、本作においても蝋燭のロウを垂らすシーンが長尺で収められている。しかし、本編はコメディ路線に一貫しているため、SMの真骨頂は感じられない。

ドラマ面では、性倒錯者であるオヤジの血を引いていることについて、長男が懊悩煩悶する展開が盛り込まれている。出涸らしのモチーフだが、果たして性的嗜好は親から遺伝するのだろうかと、毎回不思議に思ってしまう。

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螢雪次朗が出るとコメディ。題名はもはや意味をなさない。ビデオ担いで撮影している青年が80年代。途中差し込まれるSMハウトゥビデオは、「お葬式」のパロディか？

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