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スリザーのkoyamaxのレビュー・感想・評価

スリザー(2006年製作の映画)
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適者生存。

田舎、ゾンビ、触手、グロ、なんとなくエロス、SF侵略ホラー要素など全部もり。

こんなこと言うのもなんですが、あんまり何も考えなくてよくて、
ぶっちゃけそんなに面白くない。というのがすごくいい笑
何でもかんでも美味しさ満点。栄養満点。満腹エンタメじゃなくてもいい。
夕方にうっかりカロリー気にせず間食してしまった後悔まじりの食後感でよし。

そんな映画笑(褒めてます


監督がジェイムズガンと言うことで、
想像よりグロくて笑える。
解決チームが頼りない。この辺りはイメージ通りで
なんか謳い文句もB級で笑えるホラーみたいに言うんですけど、

正直な話、この監督の映画って「笑いよりも不憫が勝つ」んですよね。

境遇が違いすぎるので
登場人物たちに同情することはないのですけど、

不憫な人生のやるせ無さを思う時間が用意されていて、
自分の中にある小さな同じ思いを掘り起こされて共感爆上げの暁に泣かせてくれる。転じて笑わせてもくれます。

ある意味映画の当たり前なんですが、
それを求められていないジャンルでも本道を損なうことなく表現できるのが
ジェームズガン作品。

今回の導入もやるせなさでやたら凝っているんですね。無駄に笑

落下した隕石から出てくる謎の物体。
じわじわと田舎町に侵略する序章。
近隣の「戦闘力たったの5」みたいなやつが謎の物体を覗いて、
そいつが最初の被害。そこが始まりでも十分じゃないですか。


実際は、

街の有力者マイケルルーパー。
周りの人々も不釣り合いに思うくらいの
美人の妻エリザベスバンクス。

ちょっとしたことで、今夜の営みは無し。

やりきれないグラントは酒場に繰り出すのですが。
そこで再会する女友達に、実はあんたに前から気があったのよ。的なモーションがあり。

林の奥に「何か」しにいっちゃうんですけどね。

からの。。。始まり。


あの時。
求めて応じていれば。
求めに応じていなければ。

そんな、もしもを想起させ
幕開けからしてが切なくてやりきれない気持ちになります。

導入が無駄に細かく、無駄に切ない^^;
というか愚かしいのですが

実は生き残るとはどう言うことなのか。
みたいな示唆があるので、全く映画に求めていない方向性ではなく、
妻の方の理もやがて窺い知れて、そこがテーマと繋がっています。
あんまり掘り下げられていませんけども。

一見なんでもない気分や思いを映像にして拾い上げるところがすごい。
すでにその片鱗はデビュー作にありましたね。
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