abee

平成狸合戦ぽんぽこのabeeのレビュー・感想・評価

平成狸合戦ぽんぽこ(1994年製作の映画)
3.8
皆さんはたぬきやキツネに化かされたことはありますか⁇

私はありませんが、実は幼い頃の母がキツネに化かされたことがあるのです…😱😱😱

母方の実家は兵庫県の丹波の山奥で、最寄りのJRの駅には駅員さんはおらず、自動改札はこの時代に交通系電子マネーに未だ対応しておらず、電車のドアも自分で開閉ボタンを押さないと開かず、知らずに電車を降りようとドアが開くのを待っていると後ろのおじさんから「早よボタン押さんかい‼︎」と怒鳴られるという理不尽さ。

私が幼い頃、なんと祖母の家はトイレが外にあってしかもなんとボットン便所。危うく落ちそうになり、トイレスリッパを何度も落としてしまったことがあります。今思い出してもあのトイレは怖いです。(一応言っておきますが、これは平成の話ですww)

と、余計な話をしてしまいましたが、そんな祖母の当時の古〜〜い家は平屋建てだったのですが屋根裏部屋があり、それはそれは日当たりも悪くとても不気味な日本人形が置いてあったり、おどろおどろしい部屋でした。
母は幼い頃その部屋の大きなベッドで妹と2人で眠っていたそうです。
ある日、いつものように妹と2人で眠っていると母の上に突然「何か」が馬乗りになり金縛りにあったような感覚がし、その直後そっと首を絞められたそうです。
それがなんと2週間毎晩続き、怖くなった母と祖母はお祓いの人に来てもらい原因を調べたところ、なんと犯人は人間の女に化けたキツネ。お祓いをしてもらったその晩から、もうキツネは来なくなったそうです。

こんな話、今となっては聞くことは無くなりましたね。

山に住む動物たちが神と呼ばれていた神話の時代の名残がまだ残っていた平成初期。山々が切り開かれ、開発が進む東京でかつての神話の神々たちは何を思ったのか。
高畑勲監督が描く、新時代の神話でした。

令和の時代が始まろうという今、10代以下のこどもたちがこの作品を観て思うことなど何かあるのだろうか⁇
切り拓く山など無くなり、皆が目にするのはコンクリートを切り拓きコンクリートを敷き詰める光景。そんな光景しか見えなくなったこの国で、山を守ろうとするたぬきたちの姿など見えるはずもありません。

とはいっても、現代においてのこの物語はれっきとしたファンタジーとして語り継がれるのでしょう。これをファンタジーと感じるか、現実と感じるか、それはひとえに観客の生きた時代によって変貌を遂げるものなのですね。

ということで、私は非常に懐かしさを感じ、次の連休には丹波に帰ろうと、そう思ったのでした。


ところで、実は私、この作品を鑑賞する前に映画館で「ブラック・クランズマン」を鑑賞したのです。
とても、とても楽しみにしていたのです。東京出張で連勤が続き、全く映画が観れない状況が2週間続き、待ちに待った映画鑑賞だったのです…
なのに…訳あって今回レビューはしません…
この話は、いずれ「ブラック・クランズマン」のレンタルが解禁され、自宅にて再鑑賞できたときにでも…
abee

abee