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ケスのsoのレビュー・感想・評価

ケス(1969年製作の映画)
4.0
子供ってこうやって人知れず成長していくのだなぁ。
自分だけの大切なものを見つけて、それを大切にすることに喜びが湧き上がり、それを大切にできなかったときに目の前が真っ暗になり不幸のどん底を経験したりする。

少年ビリーが一人で鷹を育て上げていく様子や、先生に聞かれてその過程を教室で皆に聞かせてる時の彼の話し振りはもう大人顔負け。
大空の下、彼が腕を伸ばしてケスを呼びよせる姿には崇高さすら感じさせる。

ケンローチ監督を近年の強烈なメッセージが込められたいかめしい作品で知った自分には、一貫してフルートの懐かしい音色が流れ、子供の美しい瞬間を捉えた本作の作風は意外だった。

パワハラどころじゃ済まないサッカー熱血教師、賛美歌の直後に怒鳴り散らす校長など、この時のケンローチは、とにかくまだ忘れられない学校への恨みを晴らしたくて仕方なかったのではないかと想像させられ、笑ってしまう。
長いだろ!とつっこみたくなるほど続く体育の授業のサッカー(しかもスコアの字幕付き)も、ご愛嬌。
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