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Mr.インクレディブルのabeeのレビュー・感想・評価

Mr.インクレディブル(2004年製作の映画)
3.4
【メタボヒーローの憂鬱】

今更ながら初鑑賞です。
意外と無かったヒーローものピクサー。
これは残念ながらあまりにも大人向けの作品なような気がします。

怪力ヒーロー、Mr.インクレディブルは家庭を持ったことと世の風潮もあり、結婚後ヒーロー引退、保険会社に就職、普通の人としてひっそりと暮らしていた。
ある日、彼のスーパーヒーローとしての力を借りたいと持ちかける謎の美女が現れて、現状に満足がいかない彼はスーパーヒーローに戻ることを決意する。

この作品の主人公・ボブは中年のメタボ体型のパパ。家庭を持ち、家族のことを考えて働かなくてはいけない。嫁は普通の家庭を望んでいて、普通に振る舞うことを子どもにも強制する。鬼嫁とわがままな子どもたちに囲まれフラストレーションが溜まってゆくパパ。
親目線のテーマも盛り込みつつ子どもも楽しめるエンタメ作品が得意なピクサーとはいえこれはあまりに大人向けでは⁇

たしかに非常に面白い作品ではあります。でも、Mr.インクレディブルは子どもが憧れるようなスーパーヒーローにはとても思えない。
原題は「The Incredibles(インクレディブル一家)」なのですが、この物語に関しては邦題の方がぴったりでしょう。子どもが好感を持ち易いインクレディブル家の子どもたちに、もう少し焦点を当てるべきでは⁇

ということで、恐らく続編の「インクレディブル・ファミリー」の方が家族で観るには適してるような気がしてます(まだ観てないけど)。もうちょっとパパに対する尊敬が増して、家族一丸となって頑張って、愛が深まるって感じのストーリーが観たかったかな。
無かったわけではないけど、色々と薄味でした。

でも、パパの色気だけは増していきました。
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