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スキャナー・ダークリーのMoviePANDAのレビュー・感想・評価

スキャナー・ダークリー(2006年製作の映画)
3.3
『 Cold🌬️Turkey🦃
~ 曖昧模糊の狭間で ~ 』

この映画、表現の...
「クセがスゴい❗️」あたしゃ千鳥のノブじゃありませんが、何たってジャケットの感じの絵で、もわもわと全編が繰り広げられるまあ独特な質感のアニメ。そんなこのアニメですが、何せ手間がかかっていたのです💦

ロトスコープという、撮影した実写映像にさらに絵で上書きするという方法で作られているのですが、何とたった1分の映像を作るのに30人で500時間もかかるという気が遠くなりそうな手法😵💦しかも“撮影した”という事は、言ってみればその元の素材でも映画は作れそうなところ。それを“あえて”こうまでして手間をかけた作品なんです🤓

原作は数多のSF小説を生み出したフィリップ・K・ディックの『暗闇のスキャナー』。舞台は7年後のアメリカという曖昧なもので、物質Dという強力なドラッグが蔓延した世界です。このドラッグの生産拠点をつかむべく、当局はキアヌ演じる捜査官アークターにある密売人の監視を命じます。ところがその監視対象とは、何と覆面捜査官であるアークター本人❕😨 その監視を続ける内、彼の脳はDに犯されていき、遂には現実と幻覚が交わっていく... というお話。

監督は『スクール・オブ・ロック』のリチャード・リンクレイター。主演にキアヌ・リーブス。共演にロバート・ダウニー・Jr、ウディ・ハレルソン、ウィノナ・ライダー。勘の良い方はお分かりの通り、共演の方々は全て“前”のある方々。でも、だからこそ生まれるジャンキー感!? あっ、ウィノナは薬じゃなく窃盗でしたね😌 ウディなんかホントそのまんまな人にしか見えないしw ダウニーさんは、この2年後に『アイアンマン』が始まると思うと感慨深い😢

前述の通り、かなりクセのあるアニメです。また、フィリップ・K・ディック原作の他作品と比べて何せ展開が地味。この独特な手法による映画化という事も原作ファンの間で賛否あった様です。個人的には、この表現が麻薬の幻覚、そしてその幻覚と現実が曖昧模糊なものになっていくという点では活きていたと思います。ただ、全編で貫かず特に終盤ではあえてこの表現を解いても良かったのではないかとも思いました。ただ、虫が這い回る表現や、スクランブル・スーツの描写は面白いのでそれを観るだけでも価値はあると思います。

繰り返しになりますが、とにかく色々と“クセがスゴい”😅 その表現も去ることながら、まずストーリーそのものが分かりにくいものだし、共演陣のクセがまたスゴいんで、良くも悪くも3人の共演シーンこそメインディッシュになっちゃってて、ある意味本筋どうでもよくなっちゃうw 逆に言えばキアヌとダウニーとウディの汚れた絡みを観るだけでも楽しい映画でしたw⁉️🐼✨
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