「学校」
1993/11/6公開 日本作品 2019-014
日本アカデミー賞最優秀作品賞
再鑑賞シリーズ
1994年第17回 日本アカデミー賞最優秀作品賞
公立の夜間中学を舞台に、様々な事情を抱えた生徒たちと人間味あふれる教師の交流を描いた山田洋次監督の名作ですね。
本作は山田監督らしい“誰が観てもわかる映画”に仕上がっていて、素直に心に入ってきます。
下敷きになったのは、松崎運之助『青春 夜間中学界隈』（教育史料出版会、1985年）で、幅広い年代の生徒が集まる夜間中学校を舞台に、挫折や苦境から立ちあがる人々を描いており、焼肉店を経営する在日コリアンのオモニ、中年になるまで文字が読めなかったイノさん（田中邦衛）などが登場します。このイノさんのモデルの方も実在するんですね。
「本当の教育とは」「幸せとは」深いテーマを見事に描ききっていますね。シリーズ化されたのもうなづけます。
そして田中邦衛の存在感と演技は理屈抜きでグッときます。また、渥美清は『男はつらいよ』以外での最後の出演作品となりました。
この映画によって、夜間中学校は一挙に知名度が高まったんですよね。
山田洋次監督らしい、素晴らしい作品です。
東京・下町にある夜間中学校を舞台に、様々な境遇を持つ生徒たちと先生との交流を描くドラマ。監督・脚本は山田洋次で、彼の十五年来暖めていた企画の映画化。シリーズ作品の第1作。1993年から2000年までに全4作が制作された。出演は西田敏行、竹下景子、田中邦衛、裕木奈江、萩原聖人、中江有里など。
