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ジャズ大名のKKMXのレビュー・感想・評価

ジャズ大名(1986年製作の映画)
4.0
 幕末日本ッッ!この時すでに、ジャズが渡来していたのであるッッ!

 そんなデタラメなノリの時代劇でした。内容も実にカオスで、ラスト20分くらいは狂気のセッションという、最高にどファンキーなガーエーでありました。


 奴隷解放とはいえあんまり自由じゃ無いニューオリンズの黒人ミュージシャンたちは、アフリカを目指して船に乗り込み密航。船内でセッションするうちにスウィングを身に付けてジャズ完成。しかし船は難破し、黒人どファンキージャズメンたちは駿河の地味な国に漂着します。
 ここの領主が古谷一行。幕末動乱の折でも、ハラを括ってノンポリを貫くある意味アナーキーな大名であります。そしてこの男、何せ息子がDragon Ashなだけあり三度の飯より音楽好き!ファンキージャズメンたちが奏でるジャズを耳にして、思わずクラリネットを手にしてバンド加入!まさにFantasista!戊辰戦争などなんのその、昼夜を問わず老いも若きもジャズセッションを繰り広げるのであった!ええじゃないかッッ!


 あらすじでネタバレになりましたが、この話でネタバレで怒る輩などロック様には関係ナシッッ!とにかく、ラストのジャズセッションがカオスで最高!ミッキー・カーチスがエレキギター、おそらく山下洋輔がトイピアノ、そしてヤングタモリがチャルメラで参戦!特にタモリのパンチ力はすごく、まさに森田一義アワー!細野晴臣も出演していた説ありますが、これはガセらしいです。
 ジャズメンたちが少しずつグルーヴを獲得していく流れは意外とグッときました。この時代にジャズとはフィクションなのですが、この流れは音楽の歴史を早送りしているように思えました。
 古谷一行のノリノリ感も最高でしたね。何せこの男、息子がDragon Ashですから、グルーヴのなんたるかを体得しているのでしょう。どファンキー大名!駿河のファンキープレジデントでしたよ。寝ぼけているヒマなど無い今だDIVE!

 また、勤皇佐幕関係ナシッッ!グルーヴで解決ッッ!みたいな態度もなんか良かったです。地上では薩長と幕府が切った貼ったを繰り返してますが、地下ではジャズメンたちがお城の住人から坊主や現代人まで巻き込んで熱狂のジャム!これはトリッキーでアナーキーながらも、平和とは何かを考えるヒントになっていると思います。
 例えば韓国と日本の対立とかも、K-POP好きの日本の若い子や、日本アニメ好きの韓国のオタなんかは、対立しようがないですからね。ポップカルチャーは世界平和への鍵概念のひとつだと俺はガチで思っています。なんか、一行からはそのイズムを感じ取り、俺はラストのジャムセッションで少し涙しました。マジでイカすね一行!さすが息子がDragon Ashなだけある。俺たちはDream Believer, 誰だってそうFreedom, 輪になって行こうぜYours and My Way!


 さてさて、本作で2023年のブルースタジオ開きを無事済ませました。客は7人、通常運転ッッ!ブルースタジオに行くと、本当に心がウキウキします。
 しかし、冬のブルースタジオは結構寒いですね。これ、毎年感じるのですが、1年経つと忘れちゃうんですよ。あと、ブルースタジオは通常の電灯からドンと暗くなるため、なかなか目が馴染まない。少しずつ暗くしてほしいと思いつつも、この乱暴な感じがブルースタジオっぽくて味わいがあります。
 ブルースタジオと言えばお馴染みの惣菜かざま。この値上げラッシュのため、コロッケが30円から35円に。しかし、死ぬほど安いのは変わらず!今回は30円の磯部揚げとメンチとコロッケをいだきましたよ。165円。近くにかざまがあったら、間違いなく俺はスーパーデブになったでしょう。スーパーサイズミー!
 
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