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スリング・ブレイドのchiyoのレビュー・感想・評価

スリング・ブレイド(1996年製作の映画)
3.5
2021/9/8
母親の浮気現場を目撃し、母とその相手を殺害した知的障害者のカール。そんな彼が、25年間の精神病院生活を終えて出会った少年フランク。始めはカールの癖の強さが気になったものの、だんだんと癖も含めてカールのことが好きになる。そして、徐々に明かされていく、幼少時代のカールの生活と救えなかった弟の命。その残酷さと、カールが度々フランクの言葉を窘めること、カールが考える子どものあるべき姿と大人の役割の話が印象が残る。特に後者は、自分のような子どもを二度と作らないことを願っているかのよう。最終的なカールの行動は予定調和ではあるけれど、その行為に込めた思いにぐっとくる。それにしても、退院前に住まいの確保や保護者的な人が設定されないことに驚いた。
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