トリコロール三部作の3つ目。やっと全部観ることができた。
若く美しい女性と偏屈な年老いた男が主人公。
若い女性は遠くに住む恋人に常に浮気を疑われ、彼への愛が冷めてきていた。
人間不信である彼は他人の電話を盗聴することを生活の楽しみとしていた。
女性は彼のことを咎めていたが、互いに心を通わせていく。
血、情熱、愛…。「赤」から連想されるイメージはこういう感じだが、この映画で描かれている赤はこれらだけでなく、単純なものではなかった。
赤に対比させるかのように黒、明かりの少ない空間がよく出ていたと思う。
伏線というよりは、何かを予感させるような抽象的な描写が多いように感じた。
それがとてもいい味出てる。
割れたグラス、嵐、剥がされるポスターなど。
人生で行き詰まったとき、やはり変化が必要なのだと強く思わされる。
三部作の中では今作が一番好きだった。