三郎丸

トレインスポッティングの三郎丸のレビュー・感想・評価

トレインスポッティング(1996年製作の映画)
1.1
はっきり言います、
「こんなジャンキー謳歌映画はダメです!」
ワタシは公開当時、途中で観るのを止めました。
続編が公開されたことがキッカケで改めて鑑賞してみましたが、ジャンキー特有の
【薬物中毒者は部屋が掃除できない】
【薬物(ヘロイン)のことしかアタマにない】
【薬物の悲劇】
等は、現実にある話なのでそこを描いたのは評価します。
が、しかし…どこか明るい作品に仕上げてます。
薬物中毒者(ドラッグ含む)を主人公にシャレた造りに仕上げたダニー・ボイルは正直ドツきたいです。
音楽もポップな感じで、おしゃれ感とスタイリッシュさを交えた結果、ドラッグをどこかマイルドに仕上げているのです…
本来なら目を覆いたくなるようなエグいシーンもこの映画の中だとテンポの良さで頭の中に入ってくるんです。
そのウマさは認めます…が、
発展途上国をはじめとして、薬物の蔓延は深刻な問題なんです。
直接関わらないと、どこか違う世界のお話みたいな感覚だと思うんです。だからこそ、ドラッグを頻繁にキメるようなシーンが出てくるような作品なら、怖さは徹底的に表現すべきだと思うんです!

ワタシは、若い時から結構なレベルの薬物中毒者や、その家族であったが故に、まだ母乳が必要な赤ちゃんが母親から引き剥がされるような場面を直接見てきました。
悲しすぎて涙も出ませんよ…
注射器でヘロインキメるようなジャンキーが、少し薬物止めたところでまっとうに生きれるワケがないんです。
ラストの主人公の笑顔で、
【ジャンキーでも、なんだかんだウマく生きれるよ】
こんなオチでいいんでしょうか?
タバコの禁煙じゃないんですから!
ジャンキーは、死亡しても脳細胞はドラッグを求めるんです。それだけ依存性が強く恐ろしいものなんです…

この作品をいい評価にした人にお尋ねしたいのですが、
「あなたの大切な人がこういう作品等に影響を受け、薬物中毒者になっても同じ評価出来ますか?」

鑑賞後、怒りで映画のレビューじゃあなくなっちゃったけどいいや…
三郎丸

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