クラフトマンパンダ

告発の行方のクラフトマンパンダのレビュー・感想・評価

告発の行方(1988年製作の映画)
3.8
再鑑賞した。

この作品の軸は重く深い。
米国の社会問題として強姦を扱っているのだが、ただその行為にだけ焦点をあてているのではなく実際に行為に及んでいる加害者は言うに及ばずだが、傍観者(告発の行方の中では傍観者というよりは犯罪を唆したり、煽りたきつけ卑劣極まりない奴らとして存在しているのだが)の罪の重さにも焦点があてられている。

これはある意味イジメにも同じことが当てはまると強く感じた。
勿論、まだ中学生以下くらいの年齢だと
悪いとわかってはいても、その矛先が自分にむけられるのが怖くて傍観者になってしまう場合も多分にあるし責められない場合もある
ただ10代も半ばを過ぎて以降はある程度は自分の意思で止めることも、助けを呼ぶことも、最低でもその場から立ち去り傍観しないことを選択することは出来る。
あくまで自分の考えだがイジメの場合は傍観者として側で笑って見ている奴の方がいじめをしている奴より被害者にとって深い傷を与える存在になりうる可能性はあるし、卑怯者だとも思う。
自分は手を下さず、標的にもされないように上手く立ち回りイジメられてる奴に優越感すら感じるやつもいると思う。

そんなことまで考えさせられる題材だと感じたし、それともう一つ集団心理の怖さも感じた。

人間誰しもわざわざ敵を作ったり 多勢からはみ出すのは怖いし 生きづらいのは当然ではあるが自分の大切な友人、仲間、先輩後輩が悪意ある誹謗中傷を陰で言われていたり嫌がらせなどをうけているのを目の当たりにした時にどう振る舞えるのかがその人間の真の価値なんだと思います。
口で言うほど簡単なことではないが、
自分がそういう状況に陥った時に人に恥じない己でありたい。