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南極料理人のmatsuitterのレビュー・感想・評価

南極料理人(2009年製作の映画)
3.2
おっさん8人が南極の基地で研究生活をするオフビートコメディ。

良かったです。

好きなところ(ネタバレ)

とにかく内容がなくグダグダするだけのところ(笑)
それで面白いんだからすごい映画です(笑)
おっさん8人が南極の基地で調査研究生活をするだけのホント地味な絵面で、会話も可でも不可でもないが、コミュニケーションがどうしようもなくて笑える。
仕事に関係ないプライベートな時間の描き方とかまるで大学生。
いつかの自分と友達に見えてくる。
そうこれは俺だって思ったら、ハイもうハマってました。
笑いたくなくてもつい笑ってしまう。
もう自分はこの中の一人でした。

それで役者萌えなんですよ。
ほとんどシチュエーションコメディだから全員が持ち味を出すシーンがあって良かった。
ドクター役の豊原功補さんと
堅物雪氷学者役の生瀬勝久が特に好きです。

グルメ映画は大体ハズレがないと思ってて、
この映画も食べ物は全部うまそう。
伊勢海老のエビフライ、
おにぎりと豚汁、
ミッドウィンターのフランス料理、
妙に本格的な中華、
肉塊、
大きな蟹(朝ごはん)、
そして極めつけはラーメン。
日本のおっさんはなぜこんなにラーメンが好きなのか。
あのラーメンを描くための映画でした。

最後は日常に戻るだけでうるうる泣けて来るのもうまい。
非日常空間で当たり前のものが手に入らなくなってそのありがたみが急に心に染みるけど、また日常に戻ってくるとそんな気持ちもなくなってしまう。
こういう経験は誰しもあるのではないでしょうか。
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