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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密のmatsuitterのレビュー・感想・評価

3.9
大富豪の住む館で起きた事件に探偵が挑むミステリー。

最高でした!

以下ネタバレ。

好きなところ。

やっぱこの映画の面白さはお話の展開ですよ。ミステリーはホントこれに尽きる。え、そうなの、え、やっぱり違うのっていう翻弄が楽しい。
これがアガサクリスティオマージュのオリジナル脚本というのだから驚き。新たなる古典と言えるようなオーソドックスさで非常に観やすかったです。

本作は端切れ良く新情報を出していくスタイル。
まずは前半の嘘ついてますね、全員怪しいよねというセットアップで謎をいくつか作っていく。
で、中盤いきなり視点スイッチ。アナデアルマスの視点に引き寄せて一部のタネ明かしをして、逃げる話なのかと思わせる。ここが最高にうまい。
敵か味方かわからないクリスエバンスを出してかき混ぜるのももうたまんない。実際は完全なフェイクでしたね。
そして本当のタネ明かし。
最初の謎もきれいに回収。
蓋を開けてみれば超定番なプロットの犯罪捜査モノでした。



脇役も名優だらけだから誰が犯人か予想しづらくしてる。
各人が実績ありすぎで、怪しすぎるのが面白い。

クリスエヴァンス: キャプテンアメリカ
→正義の味方だったから今回はどっちなのかぜんぜんわからなくて混乱する。

マイケルシャノン: シェイプ・オブ・ウォーター、ノクターナル・アニマルズ
→気持ち悪いほど執念深い男の役が連発したのに今回はグダグダ。これはフェイクなのかと思ってしまった。

トニコレット: ヘレディタリー、シックスセンス、リトルミスサンシャイン
→この人がいるととにかくめんどくさい感じがする(笑)

ジェイミーリーカーティス: ハロウィン、トゥルーライズ、大逆転
→すげーめんどくさい事件に関わってそう。ある意味トニコレットと同じw

金がいきなり相続となったときの困惑した顔は全員が最高でした。

ベストアクトはアナデアルマス。そもそもアナデアルマスが大好きなので彼女にはだいぶ贔屓目。
次が相変わらず超いい感じのクリストファーブラマー。
黒人警部と楽しそうな巡査コンビも良かった。

細かいところですが、アナデアルマス看護師の出身国を家族全員が間違えてるっていうのを書いてた人がいたけど、これはさすがな脚本力だなと。差別の意識が最後まで根底にありましたよね。

あとジョセフ・ゴードン=レヴィットが劇中のTV映画で声の出演をしていた模様です。
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