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9人の翻訳家 囚われたベストセラーのmatsuitterのレビュー・感想・評価

2.9
密室ミステリー。

ずーっと面白くて集中して鑑賞できたんですが、なんかリアリティを感じなかったというのが本音。設定の活かし方も弱かったかな。。

以下ネタバレ感想。

好きなところ。

前半からどんどん話を展開して飽きさせない構成は見事でした。
話の筋が見えてきた後も、このシーンの意味はなんだろうか、私はまさか騙されてないかと思いを巡らせる楽しさはまさにミステリー。

終盤に銃で追い詰められて、知らない言語を組み合わせて会話を成立させる展開はうまい。翻訳家設定が活きた。

秘書だか助手だかみたいな女性が最後に写真を見てPC止めなかったのは、いままでにない事実が何か出てきそうな展開を想起させてワクワクしました(ただあまり発展せず。そしてなんであそこに写真があったのかよくわからなかった。。)

音楽演出でスリラー感を強めたのも好きです。

苦手なところ。

主犯が頭が良すぎて実現性が理解不能。なんか地に足がついてないというか。、

前半ユリシーズや失われた時を求めての引用とかはまあわかるとして、劇中の小説の引用とかぜんぜんわからない。正直女性がキャラに似せたよねとかわからなさすぎて苦痛。最後撃たれた後の病院でも引用されたけど、ぜんぜん理解できませんでした。

なんで翻訳家が組んでたのかよくわからなかった。あの主人公がフェイク共犯者を混ぜて何のメリットがあったのだろうか。。最後録音されたり他の仲間の証言とかが出たらあの金はどうなったみたいなことで罪に問われたり恨まれたりしそうとか思ってしまいました。(よくわかっていない人の感想)
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