ふしみあい

ストーカーのふしみあいのレビュー・感想・評価

ストーカー(1979年製作の映画)
4.5
自分自身、このスコアで合ってるのか謎。
タルコフスキーの惑星ソラリスはそれはもう催眠作用が半端なかったけれど今回のストーカー、静かなのに全然眠くならなかった。
長回しはすごくジリジリしたけど。

この映画を素でとってるタルコフスキーがすごすぎる。
頭の中を見てみたい。色あせた現実世界から、色の溢れる”ゾーン”へ、そしてまた、色のない世界へと。
ほんとにロケ地の勝利ってぐらい場所がかっこよくて痺れた。
確かに退屈かもしれないけど不思議な魅力が溢れてて見入ってしまう…。

そこに行くとなんでも願いが叶うという部屋を求めて、ゾーンを歩く3人のおじさんたち。
部屋とは、願いとは、希望とは。

ゆーーーーっくり動くカメラワークがまずすごいなと思う。あんなにぶれずにゆっくり動かせるなんて。
詩の引用とかも、普通の映画よりも長い。全てが普段見る映画とは違っている。
それなのに長いなあと思いつつ、最後まで観てしまうし、思わず息を飲むシーンも多々ある。

また、台詞がとてもとても良かった。
タルコフスキー映画の水や犬。今回も印象的すぎるほど印象的で、水と合わせてピチョンピチョンという音も幻想的。

よくわからないし理解できてないけど、感覚に直に訴えてくる映画だなあ。