桜田淳子さんがやたらと綺麗に見える、青春映画。

きまぐれ号なる熱気球が登場する。

毒にはならないが薬にはなる作品である。

温かい脚本に癒される。

やったー！百恵ちゃんの映画がU-NEXTに大量投入されたぞ！やったー！

夏休みに東京を訪れた3人の服飾デザイナーを夢見る女子高生たちが、服飾の勉強一切ほったらかしで熱気球作ることになんぞ！って話

そうな、U-NEXTにこれがアップされたからば、お！百恵ちゃんでているやん、ラッキー！つって観たらば、翌日にもっと大量に百恵ちゃん主演作が現れて、うへぇ…もっと面白そうなんいっぱいあるや〜ん！つって先走りこれ観たん後悔したが、まぁ他のもおいおい観るってばよ！ぺろぺろ

そうな、マシンボーイってば百恵ちゃん世代ではないからな、昔は百恵ちゃんはちびまる子ちゃん中に出てくるキャラクターでしかなかったんやけどな、大学時代にいつものごとくアメ村のレコ屋で好きなロックやブルースのレコード漁っていたらば、安売りコーナーで見つけたんが百恵ちゃんの「GOLDEN FLIGHT」のレコードでしてね、もうロンドンの街に佇む百恵ちゃんのジャケに一目惚れしまして、数百円だったから買ってみたワケですよ
ただまぁ、ちびまる子ちゃんの中の百恵ちゃんのイメージしかないマシンボーイやから昔のアイドルでしょ？と若干馬鹿にしながら帰って試しに針を落としてみたらば……うひゃー！めちゃカッコイイやん！歌謡曲ベースながらロック色も強く、調べてみるとロンドンでレコーディングした「GOLDEN FLIGHT」には元King Crimsonのメンバーが参加していたとか、正直クリムゾンとかメンバーの入れ替わり多すぎてロバート･フリップとかグレッグ･レイク、イアン･マクドナルドくらいしかわからへん…
そして何より百恵ちゃんの低く落ち着きのある品の良い歌声は、良い意味で抑制されており、マシンボーイがあまり好きではなかったJ-Pop歌手のスタンダードな足し算による上手い歌声とは正反対の不思議な魅力がありました

それまでは洋楽一辺倒で当時人気のJ-Popやアイドルソングには目もくれなかったマシンボーイは、そのきっかけで一気に百恵ちゃんファンになり、他のアルバムとかもいろいろ買ったりしたわけですが、やっぱり初期の可愛らしい作品よりも17歳あたりから引退するまでの、それでもやはりティーンやハタチそこそこには思えない色気を携えた曲たちが好きでしてね、アルバムで言えば「花ざかり」「曼珠沙華」「This is my trial」あたりが最高、歌唱力も格段にアップしているしなぁ

さて、本作は百恵ちゃんが16歳の頃、可愛かった百恵ちゃんが一気に美しいへと跳躍を遂げるそのまさに直前の作品でしてね、まだ少しあどけなさもありますが、奔放なイメージの桜田淳子や、お猿さんみたいな森昌子と比べてやはり落ち着きのある品の良さを感じますねぇ、ぺろぺろ
うん、百恵ちゃん目当てのマシンボーイやが、寅さんで桜田淳子の可愛さにもキュンしていたからな、2人とも違った可愛さでアタフタしたよなぁ、桜田淳子の初日の服装可愛すぎひん？
まぁ森昌子は……ジャケ写を見てくれれば納得やろ？

そして、そんな当時のトップアイドル3人に同時に恋される役得なイケメン役は…、ひゃー！叶刑事やん！「特捜最前線」の叶刑事や〜ん！なった
でもなぁ、マシンボーイってば桜井刑事と吉野刑事の暴走熱血なふたりが好きやったんやが、叶刑事は割と暴走キャラの割にそんなに好きやなかったんよなぁ、初期は一匹狼気取ってたから苦手やったんもあるかも？

とにかく、百恵ちゃんが叶刑事にポッてなるシーンにはマシンボーイってば「チェッ〜」つって観ていたんやが、いやタイトルの割に本作ってばそないに初恋要素無いんよなぁ
むしろフランキー堺が両親亡くしたガキんちょに熱気球乗せてやる！と約束したものの事故って入院、それなら私たちがやってやんよ！つって3人娘が熱気球作って空を飛ぶ冒険譚なんよ
とりあえず服飾の勉強は一切しないからな、こいつら何のために東京でてきたんや？とはなった、ゲラゲラ

しかし、これ公開年の興行収入が邦画で4位だったらしいんやが…この内容で？やっぱりアイドル映画は強えなぁ、まぁMark数は26しかないけどな！
ちなみに邦画の1位と2位は寅さんで、3位は百恵ちゃんの単独ヒロイン「伊豆の踊子」な！「伊豆の踊子」はよ観たい！ぺろぺろ

今や懐かしオーディション番組「スター誕生」で合格した、森昌子・桜田淳子・山口百恵の3人が主役を演じたアイドル映画です。
この年の邦画興行収入ランキングが5位だったとのことで、そこそこヒットしたんですね。
でも、内容はいかにも流行りに乗った安直なアイドル映画。

併映が、片平なぎさ主演の「青い山脈」だったらしく、そちらのほうの出来栄えはわかりませんが、少なくとも本作を観にお金を出した人は怒っていいレベルの作品だと思います。

ファッションデザイナーの叔母を訪ねて東京にやってきた、アカネ（桜田淳子）と彼女と友達になった、ミドリ（山口百恵）アオイ（森昌子）の三人が、叔母の夫である、一平（フランキー堺）の夢である熱気球の打ち上げに協力するのだが・・・

というお話なんですが、まず設定がお粗末すぎる。

熱気球に夢を馳せるフランキー堺までは良しとしよう。そのフランキー堺の相棒のクロベー（懐かしい名前だが）の素人演技の拙さ。

主役の3人はボート部の男子諸君と知り合いになるのだが、そこのキャプテンに3人が恋してしまうというありふれた展開。
そのボート部補欠の若者のお寒いコメディ演技。

そこに、交通事故で両親を亡くした松葉杖をついた少年が絡んでくるのだから、その先は推して知るべし。

主演の3人を平等に活躍させないといけない制約があるのだろうが、そのせいで誰にも物語の焦点が合わない。

熱気球制作のために3人はアルバイトをするのだが、このシーンでの3人のずっこけ演技はただただファンサービス。
暴走族風の兄ちゃんとボート部キャプテンとの熱い友情の殴り合いのシーンなど、見てられない。

ドラマ的には困難が伴うべきの熱気球の設計、制作も大したアクシデントもなくあっさりと進む。

熱気球で元気を取り戻した少年が、屋根の上で気球に向かって手を振るシーンも、おいおいって突っ込みたくなる。

熱気球をとらえたラストの空撮シーンだけは素晴らしいと、ちょっとだけ褒めておきましょう。

3人主演でぼやけてしまいましたが、その中で桜田淳子だけ、ほんの少し魅力的。