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ターミネーター2のスペクターのレビュー・感想・評価

ターミネーター2(1991年製作の映画)
4.7
懐かしのベスト・ムービー20  [4位]

『ターミネーター2』 (1991年)     【4.7】


シリーズものの宿命というか、1作目の出来がダントツなのは仕方ない。
『オーメン』しかり、『猿の惑星』しかり、『ジュラシック・パーク』しかり、いづれも『1』が突出している。

しかし、この『ターミネーター』についてはシリーズ全5作あるが『2』が突出している。  
なぜか、これには理由があるのだ。

『2』の興行収入は5億6千万ドルでシリーズトップである。
製作費1億ドルで、コストパーフォーマンス(c.p)は5.6倍で素晴らしい。
ちなみに、『4』は、製作費2億ドルで興行収入3億7千万ドルc.pは低く1.9倍でその違いは明確だ。
ところが『1』、製作費がなんとたったの640万ドル。興行収入は7千8百万ドル
と額としては高くないがc.pはあっと驚く12.2倍と突出なのである。

B級映画としてスタートした『ターミネーター』が予想を覆す大ヒットを成し遂げたため、
制作予算を大幅アップし、制作陣、キャストを増強し渾身籠め本気になって完成させた『2』、これは最早シリーズ1作目と言える出来となるのは当然のことなのである。


ジェームズ・キャメロン監督、マリオ・カサールを制作総指揮に参画させたSF映画 『ターミネーター2』 。

審判の日(Judgement Day : 1987.8.29)が2年後に訪れるというロスアンゼルス。
その日が来ることを訴えるサラ・コナーは精神病患者として収監されていた。
サラ・コナーの息子ジョン・コナーは養父母の元に引き取られていた。

一方、審判の日以後、生き残った人類は人工知能スカイネットが力を得て率いる機械軍により絶滅の危機を迎えていた。
そんな中、2030年の近未来、人類は抵抗軍指導者ジョン・コナーの指揮下、反撃に転じたのである。
両軍は、それぞれにターミネーターを現代に送り込みコナー母子を抹殺、一方はそれを阻止し戦争を回避するために死闘を繰り広げるのであった.....。

本作一番のみどころは、液体窒素を積んだタンクローリーとのチェイスシーン、ワクワクする。
この時代、CG制作が高額のため多くのシーンが “アニマトロニクス” で代用されているが、なかなかのものである。
さらに、サラ・コナー役のリンダ・ハミルトンの熱演がすばらしい!

主なキャストとして、
*リンダ・ハミルトン (サラ・コナー 『1』にも出演)
*エドワード・ファーロング (ジョン・コナーの少年時代)
*アーノルド・シュワルツネッガー (抵抗軍側ターミネーターT-800、『1』では機械軍側)
*ロバート・パトリック (機械軍側ターミネーターT-1000)
*ジョー・モートン (サイバーダイン社開発部長マイルズ・ダイソン)
参考に、
*マイケル・ビーン (ジョンの父親カイル・リース『1』)
*クリスチャン・ベール (抵抗軍指導者のジョン・コナー『4』)


このシリーズ、ストーリーとしては『1』『2』→『4』で完結する。
『2』で溶解したシュワちゃんターミネーターは当然のこと『4』では出て来ない。
シュワちゃんをもう一度見たい場合は『5』を。
新・旧シュワちゃんが懐かしめる。


『ターミネーター』 の続編、
『新起動/ジェニシス』を含む新3部作を予定していたが、『ジェニシス』がそれほど伸びず、続編見送りとなった。
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