Jun55

白い豹の影のJun55のレビュー・感想・評価

白い豹の影(1984年製作の映画)
4.1
中央アジア今昔映画祭2022より。
中央アジアは、近代以前は、地政学上、極めて重要な地域の一つであったと思う。その意味で、我々は知るべき歴史と文化の宝庫ともいえるのだが、普段、なかなか情報が入って来ない。
映画を通じて、それらを身近に感じることができるのは貴重な機会であるし、それが、自分の関心が広がるきっかけになるので嬉しい。

本作品でも、民族が交わるシルクロードの要所としての面影を現す。
主人公のコジョジャシは元の末裔なのだろか。イスラム商人も登場する。

華やかな民族衣装や、祭典の様子、また、冠婚葬祭に、その文化の特徴を見ることができ、それ自体が貴重な映像だと思う。

民族が交わる地域だからこそ、争いも絶えない、そこから飢えのリスクも負いながら辺境に住む白豹族が現れるのだろう。
辺境だからこそ、自然との共存が必要、詰まり、彼らほど、自然の畏怖を知る者はいない。
それは普遍性を持つテーマであり、今観ても色褪せない所以でもある。(最近観た、Avatarもそうだ)

数々の映像は圧巻で、奇跡的でもある。

イスラムとは異なる女性の描き方も興味深く感じた。
Jun55

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