小学生の淡い恋愛感情からのひと夏の駆け落ちごっこを、水泳勝負の勝者により 2パターンに分岐させて描く（第1 パターンは早々と終了し、巻き戻して仕切り直しの第2 パターンからのストーリーが完結するので、やり直しストーリーがメインの趣向の映画という印象は薄い）。ラストに女性教師の恋バナなど、群像劇要素も。それなりの規模のプロダクションの割には作りこみが甘く、急いでちゃちゃっと撮り、ちゃちゃっと編集したような印象を受けるが、元々、単発のテレビドラマとして作られたということで納得。時間的なものを筆頭に多くの制約があったのだろうが、これが自主映画で監督が好きなように撮れたら、つたなくとも凄まじいエネルギーに満ちたカミングオヴエイジ映画になっていたかも、そして、地方を舞台に昭和ノスタルジーを感じさせる演出だが、都市部版でも令和版でも、魅力ある作品になっただろう、と思わせる好素材。もっとも気になったのは小学生たちの演技レヴェル。もっと上手い子、いくらでもいると思うのだが
