ぐりんでる

ダークナイトのぐりんでるのレビュー・感想・評価

ダークナイト(2008年製作の映画)
5.0
この映画は、人生で初めての1人映画した作品で、当時妙にドキドキしながら観た懐かしい思い出があります。
そして今ではすっかり映画は1人がいい派になってしまいました

この映画のスーパーヴィラン、ジョーカーは果汁100%の悪、そして最高の悪役ランキング100の常に上位に君臨しているほどです。僕の中でも。世界においても😈

「狂気は重力のようなもの、人はひと押しで墜ちていく」と逆さまに吊るされながら語るジョーカー。
どんな人間もきっかけさえ与えれば悪党のレベルまで落ちる。そんな人の脆弱性に訴えかけ、正義と悪の境界を揺るがすようなあらゆる選択をゴッサムシティの人々に迫り、狂気の渦に巻き込もうとしていくジョーカー🤡

その逆さまに宙吊りされてる場面ではカメラはいつのまにかジョーカーを正位置で捉えていた。まるで逆転の暗喩のような、その思想を歪に肯定するような正位置にはゾッとすらするが最高にかっこいい。
他にもパトカーから顔を出して頭振り乱していたり、ゴードンの昇進に真顔で拍手を送ったりとにかくあらゆる仕草に狂おしい程の狂気を感じて、いつのまにかその虜になってしまっている

人間の本質を試し、ただ世界が燃えゆくのを楽しむ、こんなやばいキャラクターに狂気の魂を宿らせたヒースレジャーの演技は言わずもがな素晴らしすぎます。


そして、単純な勧善懲悪では収まらない、正義と悪の概念を揺さぶる結末は、タイトルに “バットマン”を付けずに”ダークナイト”としたことで、より重厚でビターな余韻を残してくれました👏

地味に好きなシーンは、バットマンの秘密を知り強請ってくるリースくんをジョーカーとは真逆の良心に訴えかける見事なやり方で退けるフォックス。

それと、地味なランボルギーニでリースくんを救うブルースウェイン、2人の高潔な笑みが眩しい。リースくんが好きなわけではりません。

やはり文句なしに傑作