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特攻作戦からの生還、大戸島での生還。生き残ったこと、その選択にトラウマを抱え生きる敷島、そして戦争の傷を抱えながら生きる人々の前にさらに追い打ちをかけるようにゴジラが襲来する。
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ゴジちゃんかわいい！面構えが動物的でなんだか目がつぶら。今回のゴジラかわいい。かわいくない？かわいいよね？
って言ったら全然可愛くない。って言われたのでボクがおかしいのかもしれないけど、やはりかわいいだろ。
例えば船を追ってくるとこ。巨大生物が迫る怖さもあるにはあるけど、なかなか船に追いつかないゆるさに、いや、追いつきなはれ。と思いながらだんだん犬かきしてちょろちょろついてくるペットみたいにも見えそうになったりしてやっぱり時々かわいく見える🐕
陸上では背筋がピンとしてるのも行儀が良さそうで少し面白い。
といっても今回のゴジラは人間に対してきちんと敵意剥き出し。
よく見るとつぶらな目も瞳孔開きまくり。破壊活動も道すがらではなくわざわざ尻尾振り回して建物ぶっ壊したり、めちゃくちゃっカッコよく青いのをげろげろ吐き散らしたり意思を持って街を破壊する。
そんな、人間絶対殺すマンな姿勢は文明レベルをマイナスにしてやろうという意気込みを感じるし、わりとおっかなかった
その有様にボクちんは目をキラキラさせた。だからもっと長い時間暴れてほしかった😫一回海に戻ってないで続けて暴れて！！と切に願ったくらい。
だってゴジラの登場シーンはかなり少なく感じた実際少ないし。
大半がゴジラに纏わらない人間のドラマパートで、一つ屋根の下で暮らすよくわからない距離感の男女と子一人。いい方向に豹変する近所の安藤さくら。てやんでい☆しか言わない佐々木蔵之介などの仕事仲間。そんな彼らの織りなす日常がメインすぎる。
時折敷島が闇を放出し女房３歩手前の美波ちゃんをびっくりさせたり同僚に引かれたりするが、日常のあたたかい人間模様が続いた日にはゴジラ映画なことを忘れる瞬間も多々あった。
たしかにそんな日々があるからこその恐怖感、絶望感は間違いなくあったので人間ドラマはかなり機能してるとは思うけど、ゴジラもっと出してぇぇ！
前向きに人生を歩み始めた直後のゴジラ襲来とか、ヒヤヒヤする気持ちがいい感じに煽られたりしたのも事実。
しかし、ゴジラがパクッと咥えた電車に乗っていた人たちが振り回されるシーン。俺は美波ちゃんの悲鳴にあわや（助けに）飛び出そうとしたくらい緊迫感があったんだけど、直後めちゃくちゃバカみたいな演出で笑いそうになった。それなりに怖い感じではあるけど、いつまでもぷらんぷらんしてるのは笑っちゃうだろ。その顛末も含めて。
ドラマパートにしろ、対ゴジラパートにしろ割と見せ場の場面でくどすぎたり、クサイというか過剰な見せ方が多く、シリアスな状況に反してちょっと面白くなっちゃう時が多々あった。
そんな中、ゴジラと敷島の因縁めいた対立構造などはわかりやすくてよかった
敷島のトラウマは戦時下の歪んだ風潮が故のもので、いわゆる根性無しと言えばそうだが、おかしいのは自己犠牲の美学、それを強いること。
それに対して、これまた戦争の産物、生物として歪な原因で生まれてしまったゴジラが敷島のトラウマの化身、死神とも取れるような存在として描かれていた。
戦争の負の遺産同士の戦いというどっちがどうなってもやるせないじゃん
と思ったけど今回のゴジラは水爆実験由来とかそういう出どころの考察は微塵も語られてなかったから贖罪の象徴感も薄いうえに、食欲でもなんでもなく殺戮自体を楽しんでるやばいやつ。
だから敷島のトラウマ、ただマイナスを齎す存在として倒し甲斐があったのでゴジラ映画鑑賞時にしては珍しく人間に2%くらい肩入れできたのも新鮮だった。
最終決戦は王道的に熱く、とくにゴジラの最終奥義みたいなとこ、人々の絶望に染まる顔色含めて最高だったね
丸出しの伏線があったとはいえ、最後の敷島の攻撃方法は、熱い気持ちになったと同時に、それはメッセージ的にやばいだろwと一瞬だけヒヤリとさせられて気持ちの高ぶりマイナスワン🐶
けど案の定この春一番に丁寧すぎるくらい丁寧に伏線回収してくれたのと、オチのよかったなぁ感でプラスワン🐶
でもさらなるマイナスワンを予感させる首筋と、やっぱりそうだよなっ！なオチ、タイトルコールと合わせて生の象徴、死の象徴全てが更なる負の始まりなのか？いい意味でマイナスワン🐶
まとめると人間ドラマ、特に過剰演出等を削りに削って、削りまくってゴジラの破壊描写に割いて欲しかったな。
とは思ったものの、ゴジラを見て絶望する人々や、お馴染みのゴジラのテーマの相乗効果等々ゴジラ映画としてかなり満足度の高い一作だった！
アカデミー賞にまで手をかけてやっぱりゴジラは日本の誇りよ！！✌️
