ぐりんでる

Saltburnのぐりんでるのレビュー・感想・評価

Saltburn(2023年製作の映画)
4.0
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冴えない青春を送るオリバーは、貴族出身で人望も厚いフェリックスと親しくなる。二人の仲は深まっていくが同時に身分の差を痛感させられるオリバー。やがて夏の休暇に豪邸へと招かれ劣情をも募らせていく
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バリガンのいい意味で嫌な魅力が詰まった気持ちの悪い映画w
どろっとした感情の表情がここまでハマる人もなかなかいないと思うわw眼差しや佇まいから何からぬめっとした人間性が溢れ出してて陰湿の権化みたいな人だなバリガン。いい意味で。

ほとんど「聖なる鹿殺し」にインスパイアされてバリガンをキャスティングしたとしか思えないけど、そっちほどの不気味さやインパクトはなく人間味もある
身分違いやらなんやらの劣等感こじらせて頭おかしくなっていくのかしら。

と思ってたら風呂のシーンで、この冬一番にドン引きwww🤮
あと、墓でのあれとか歪んだ愛極まってるスーパーキモ描写を挟み込みながら、物語は途中から思ったのとは違う方向に向かっていく。

絵的な気持ち悪さだけでなく、両親の件とか嫌な感じで胸がキリキリするような内面的な気持ち悪さも随時投入してくるので居心地の良くない映画だったが、それが面白かった

少しバリガンの陰湿演出にはあざとさも感じたけど、監督か誰か作り手はめちゃくちゃバリガンのそういう面に惚れ込んでんだろうなと思わずにはいられない。それに対してバリガンも全身全霊で答えているのは間違いない。しっかり引き込まれたし、もう一度書くが風呂の場面は脳裏に焼きついちまいそうなくらい気持ち悪かったw見てるだけで口を濯ぎたくなった

ただその作り手のバリガン愛が上振れしすぎたのか、物語上ではバリガンもといオリバーというキャラを祭り上げすぎでは?と思うくらい、盛られまくられてて都合が良すぎる感じもした

それもやっぱりモザイクはあるにしても素っ裸で丸出しの睾丸、振り乱して舞い散るバリーコーガン。

このおしゃれなPVみたいな、このシーンのためにはオリバーを祭り上げる必要はあったのかもなぁと、思いながら何をみせられてんだ。という気持ちで胸がいっぱいになった。

美術や背景、舞台等々、単純に映像も綺麗なのでおしゃれな映画好き!と言ってる人におすすめしていきたい😆