ぐりんでる

AIR/エアのぐりんでるのレビュー・感想・評価

AIR/エア(2023年製作の映画)
4.2
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マイケルジョーダンの可能性を信じ下剋上を狙うNIKEのスニーカー部門。
言わずと知れた”エアジョーダン”誕生譚にして、前代未聞の契約が交わされるまでの軌跡。
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なんかかっこよかったからという理由以外に特にこだわりがあるわけじゃないけど、高校の時初めて買ったDUNK SBからなぜかスニーカーはNIKE一筋。最近adidasにいい色味、好きな組み合わせの配色のスニーカーを見つけてしまっていよいよ足元までブレ始めたわがはい。

でもやっぱりエアジョーダン欲しいな。というかスパイダーバースモデルのエアジョーダンほしいな。そして世界100足限定だったかの🕷モデル欲しかったのに当たらなかったな…なんでだ!!くれ!とちょっとエアジョーダンが欲しくなる映画だった。

1984年、この当時のバッシュ🏀の市場シェアはconverse、adidasが圧倒的に占めNIKE は僅か17%。バッシュっていうとNIKEのイメージだったので、へーそうだったんだ!と勉強になるはじまり。
おまけに80年代カルチャー詰め合わせPVみたいなオープニング。生まれてないけど時空超越共鳴力を発動させて多少エモい気持ちになった。

NIKEの企業理念をなぞりながら進む今作は、お仕事ムービーとしてかなり軽やか。
仕事と私生活の天秤、仕事に傾倒しすぎる代償など、この類でお馴染みのドラマチックな面はなし。
信じたものに全体重をかけて、仲間を巻き込みながら突き進む。「プロフェッショナル仕事の流儀」みてる時の感覚に近くスマートに熱い気持ちになった

ぶち当たる壁はマイケル・ジョーダンが「NIKEだけは履きたくない。ダサいから」ってスタンスだったこと(これも意外だった)
さらに決して主導権を譲らない一筋縄では行かないマイケルの母。

この二人をどう口説き落とすか。

マッモン演じるソニーの物怖じしない行動力。情熱を証明する広く鋭い観察力、分析力。それらをユーモアを混じえ巧みに語る話術と、状況を読み機転を利かせる判断力。
めちゃくちゃ優秀だけどお腹がぽっこりしてて、飄々とした人柄も含めて愛嬌があるソニーのキャラがいい。

特に最後に落としにかかるスピーチは、すべての打算的なものを排してどれだけ君を信じているか。なぜここまで君に懸けたいか。男が男に夢を託す、絶対的な才能に見初められた者の眼差しが、子を信じる親の強い愛とも共鳴して最高に熱かった。

罰金を払ってでもこのデザインでいく。ってのもものづくりの物語としてこの春一番に熱い!

華麗に跳ぶジョーダンのシンボル、靴の機能性を冠する”AIR”
映画もその名に相応しく確かな筋力を活かしたからこそ、熱く軽やかな跳躍のように気持ちのいい爽快さがある🏃‍♂️

エアはエアでも久々にエアフォース1新調するか!😀