精神的/肉体的虐待の記録。
養鶏場にて、彼女が彼氏から服を脱ぐことを強要される場面、手持ちから固定ショットに切り替えることで緊張が途切れるのが勿体ないように思えた。服を剥がれた彼女が養鶏場の奥へ奥へと踏み込む際に、肝心なものは何一つ画面に収まっておらず、ただ捻り出したような叫び声のみが響く演出の恐ろしさ。この映画は音がずっと怖い。アベックのじゃれあいでは済まされない過剰に暴力的なコミュニケーションとその唐突な幕引き、不快だが確実に心に残る。劇中で彼氏が彼女にハードコアを聴かせる場面があるが、この映画自体はemoとかMidwestでもない真の意味でのreal screamoだった。

@イメージフォーラムフェスティバル

男性である私も、女の子としての痛みを感じさせられる短編映画です。