月光の囁きの作品情報・感想・評価

月光の囁き1999年製作の映画)

製作国:

上映時間:100分

ジャンル:

3.9

「月光の囁き」に投稿された感想・評価

coma

comaの感想・評価

4.0
主題歌スピッツ「運命の人」
この映画を知る人と知らぬ人では、この曲の印象も大きく変わるだろう。
神様、神様、君となら…

高校生の時に見た、恋愛トラウマ映画第一位。久々に見たかったのにレンタル扱いが無かった。残念。

恋愛において、ここまで自分の本当の姿を相手に見せられるだろうか?または、相手をどこまで受け入れられるのか。
当時の私は、怖れおののきました。ふわふわの甘い恋愛映画よりも、この映画が頭に焼き付いて離れません。

大好きな人が、変態でした。Mでした。辛い。それでも離れられない。…じゃあ、いたぶってあげよう。存分に。

私には、その恋は無理。いまだに、無理です。それでも折に触れて思い出す、運命の二人のお話。
ラスト、寄り添う二人。孤高の、運命の二人。
喜国雅彦の原作を読んでしまっている分、どうしてもこの作品の弱さが目に付いてしょうがない。それだけ原作の描写や物語の行き先は途方もないところなのだ。

もちろん映画として原作になぞる必要はないが、別の作品として昇華しきっているかというと、不完全に感じられる。日高拓也(水橋研二)を存在たらしめるのは高原紗月(つぐみ)のサディズムにかかってくる。もちろん彼女はその目覚めに導かれていくのだが、この作品では彼女の目には日高にとって絶対的に冷酷な支配者としてのサディズムは宿っていない。つぐみは相当な女優で、普通の女の子の表情を持ちながら、エキセントリックな女性を見事なほどに、いくつもこなしてきている。願わくばその行ききってしまった表情をどこかで見せて欲しかったのだ。

中盤までは原作に近い物語の展開だ。それまでは日高の性癖の偏執ぶりが徹底して描写されている。それを演じる水橋研二の目はかなりヤバイ。その彼の性癖を知ってしまった紗月は当然ながら極度な拒絶反応を起こすが、次第にその空気に毒され、結果として日高をいたぶることで自らの快感を覚えるようになる。この過程はこの映画作品としての時間枠ではなかなか描きにくいが、うまく説得力をもたせるような編集になっている。
しかし、クライマックスに入り、オリジナルな展開になったとたんに作品の空気が変わっていく。紗月のとる行動がただ単に苦悩や衝動というよりも、ただのヒステリックにしか見えないかったのだ。

それにしても、塩田監督は女性を描くことに長けている。女性の足をエロティズムたっぷりに表現したり、フェチアイテムの包帯を利用したり、監督=日高ではないだろうかと思えるほどだ。
吉田

吉田の感想・評価

5.0
高純度の青春純愛映画でオールタイムベスト級の傑作であると同時にラストシーンであれほど泣ける映画もなかなか無いように思う。
細やかで映画的なメタ要素が散りばめられていたり、カッターシャツの下に透けるバスケのユニフォームが青春だったり。
果たして海へ行くことが出来たのか、彼らが映画の中で生き続けている限り永遠に夏は続くのだろう。
いけだ

いけだの感想・評価

4.0
青春映画の傑作だった。
あの写真やテープは変態と罵られて初めて価値が生まれた気がする。
aki

akiの感想・評価

3.0
相手の性癖を受け入れられるかって、わりと運だと思うけど、
ボコボコに痛めつけてもまだ自分を追ってくる男、しかも初体験を捧げた男がここまで突き抜けてくれちゃうと、女も依存してしまうのかもしれないな。
正常でもないが、異常でもない。
2人の関係は2人にしかわからないし、そういうもんだと思う。

つぐみさんの目がいいねぇ。
顔がいいねぇ。
シゲオ

シゲオの感想・評価

3.5
ただマゾヒスティックなだけだった少年と、彼を愛するが為にサディスティックに成ってしまう少女の純愛が美しかった。ある意味では青春映画の傑作だとも思う。
sqce

sqceの感想・評価

3.0
中学生の頃に借りてしまって最初は普通の青春恋愛映画かと思いきやいつの間にか主人公の男の子がどんどん変態化していき、子供ながら「それやっちゃダメだ…」と心の中で何度も止めたけどやめてくれず、それに伴い優しかったヒロインつぐみもどんどん凶暴な女になっていき、ラスト5分まで遠い所に置いてきぼりされ疲れ果てていたのに突然なぜか爽やかなラストシーンに切り替わりスピッツの運命の人で幕を閉じられたものだからまるで凄いいい映画を見てたかのようなトリックに嵌められるズル不思議な映画です。
未だにこの映画が良かったのか良くなかったのかジャッジが出来ていませんがよく思い出します。
笑生

笑生の感想・評価

4.5
DVDを買ったので再見。個人的には青春恋愛映画の傑作。学校、二人乗り自転車、登下校、河原、道場、方言。。。まさに青春のエモいを詰め込んだ映画やねんけど、いわゆるキラキラ青春映画になってないのはこの変態カップルのおかげです。笑
普通の恋愛に憧れて、当初は清純なヒロインやったサツキが、変態の日高くんと付き合い始めて闇落ちするみたいにおかしくなっていく様が見事。これを演じたつぐみは二階堂ふみ的なエロスをまとっててすごいわ。この後「紀子の食卓」を経てセクシー女優になられたのも伝説ですよね。圧倒的変態の日高くんを演じた水橋研二もめちゃくちゃ良い。この変態あってこその映画。圧倒的な変態性と純粋性が共存したあの顔は誰にもできひんのちゃうか。笑
あと特筆すべきは方言。岡山なんか広島なんか、中国地方の方言がこの映画の世界観を完成させた感じがするよな。
基本的に静かに進行していく映画。ラストの病室のシークエンスは見事やな。二人の関係性というか、愛の形みたいなんが端的に示された最後からの唐突なスピッツに唖然とする。笑
隠れた傑作です。
ヒルコ

ヒルコの感想・評価

3.0
原作に比べるとずいぶん爽やかになった月光の囁き、でもこの解釈も全然悪いものじゃなく、はちきれた日高君の変態性や振り切れた北原さんのサディストとしての素質がキチンと表現されていて、それでいてなおかつ青春映画に仕上げてあるあたり好感が持てました。しかし最後のセリフでマエケンを持ってくるあたり、原作ファンは背筋が逆毛だつおまけ付き\(^o^)/ あれ原作読んでない人にはただの「仲が修復された可愛いセリフ」にしか聞こえないなぁ、すごいなぁ。
昔DVDで観て感動した邦画の一つ。SMを題材に扱っているのでキワドイ映画かと思われるかも知れないが、極力キモい描写を抑えているので安心して観れる。鑑賞後はヒジョーに爽やかな気分になれるし、何より主演のつぐみさんが最高。

本作で塩田明彦監督を知ったのだが、このデビュー作を超える映画を彼は未だに作れていない。メジャーになってからTBS主導で「黄泉がえり」だの「どろろ」といった珍品に手を出すまでは相当な実力派だったのにね…。
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