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三代目襲名の東京キネマのレビュー・感想・評価

三代目襲名(1974年製作の映画)
1.5
『山口組三代目』の続編、というより、田岡一雄伝三部作の二部です。 公開は翌年1974年8月ですから一作目のちょうど1年後ということになります。

この映画はダメだあ・・・(笑) 正義が全く逆転しちゃってますよ。 作りも杜撰だし、シークエンスの描きかたも相当下品になっちゃってます。 途中、田中邦衛がいきなりニダー語を喋り始めるんで「?」になって、一体なんのことか分からない。 そこから対立軸が朦朧としきて、何のお話しか分からなくなってくるのです。

要するにねえ、子供の前での輪姦や市民に対する乱暴狼藉など、エゲツないシーンがあると、必ずそれを打ち消すように人の良い挑戦人が登場する。 つまり、(自伝にもあった)事実関係を挿入すると、無理やりそれを中和させようとするのです。 ましてや、連盟を三国人同盟に言い換えちゃったりしてるから、隠したい部分がバレバレなんです。 それに「明治以来の日本帝国主義の暴圧に対する報復の火蓋が切って落とされたのであった・・・」なんてナレーションを被せるもんで、どんどんお話が嘘っぽくなる。 お前はNHKか!、と突っ込みたくなるほどですよ(笑) 親分よいしょで猛批判されても微動だにしなかった岡田茂が、なんでそっち方面には緩いのかなあ・・・と不思議だったんですが、もしかすると、そっちも動員かけちゃった?(笑)
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