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007/カジノ・ロワイヤルのabeeのレビュー・感想・評価

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)
4.4
【THE NAME IS BOND,JAMES BOND.】

私が映画に興味を持ち、見始めたあの頃、ジェームズ・ボンドはピアース・ブロスナンでした。

当時、私が地上波で「ダイ・アナザー・デイ」を観ていると、父親が横で「ジェームズ・ボンドはスパイのくせに自分から名乗るねんで。こんなスパイおるわけないやろ笑」と言っていたことが非常に記憶に残っております。
間違いないですww

初代がショーン・コネリーだったというのを知ったのはそれから5〜6年経っていたでしょうか?
なのでピアース・ブロスナン版であれば「ゴールデン・アイ」以外は観ています。初代から4代目は流石に手をつけられていないですがね。
いつか観たいと思いつつ…

大好きな6代目ボンド3作品をイッキ見‼︎

5代目ボンドの爽やかプレイボーイイケメンだったピアース・ブロスナンからイメージをガラリと変え、泥臭く男臭いジェームズ・ボンドを作り上げたダニエル・クレイグ。
私も最初はイメージが違いすぎて中々とっつきにくかったのですが…

これが超カッコいいんです‼︎

ストーリーはジェームズ・ボンド始まりの物語。
MI6スパイの中で「殺しのライセンス」を持つ「00」のコードナンバーがジェームズ・ボンドに与えられてから初めての任務を描いた作品であります。

冒頭のモノクロ映像で心鷲掴みです。めちゃ渋い‼︎

そこから正反対に原色で描かれたオープニング。
なんてカッコいいんだ‼︎

ジェームズ・ボンド以上に、今作は敵が非常に魅力的なのです。オッドアイで血の涙を流すル・シッフェルの不気味さと絶妙なキモさ。

007の特殊武器なんかはあまり登場しませんが、細かい設定や小道具がとにかく渋くてカッコいい。
ジン3、ウォッカ1、キナ・リレ1/2にレモンの皮を入れたカクテルやアストン・マーチン、オメガの時計、ジェームズ・ボンドという人間の生き方におけるこだわりなんかが細かく描かれていて、どの作品と比べてもジェームズ・ボンドが魅力的に見えるのです。

ダニエル・クレイグのキャスティングが作品自体にクラシックな雰囲気を出していて、他の作品との差別化がしっかりできているのも良い。

「マッド・マックス 怒りのデスロード」の時にもあった演出ですが、今作、6代目ボンドのお披露目ということもあり、ジェームズ・ボンドの決め台詞「the name is Bond,James Bond.」のセリフが最後まで登場しないのです。このセリフが作品の締め、そして新たなシリーズの始まりを示していて、6代目ボンドの誕生の物語として大満足の1作でした。

また、主題歌がクリス・コーネル‼︎
オーディオ・スレイブ、大好きでした…もうすぐ2年ですね…

余談ですがスパイ映画といえば、イギリスは「007」、アメリカは「M:I」というイメージが強いのですが、途中交代があったものの、1番長くジェームズ・ボンドを演じたのは初代のショーン・コネリー。1962年から1982年の20年間ボンドを演じました。
1996年から23年間、イーサン・ハントを演じ続けているトム・クルーズの超人ぶりを改めて感じたのでした…!
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