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タッチのsingerのレビュー・感想・評価

タッチ(2005年製作の映画)
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いや、もうこの勢いでしか観れないだろうと、
そんな思いで、原作コミック26巻から、劇場版3部作を見た勢いで、この実写版まで振り返ってしまおうという事で再鑑賞。
でも、この実写版は、初見の際はもう全然ダメで。
原作のファンとしては、もう完全に幻滅レベルの仕上がりだったので、正直、記憶から消えて、無かった事のようにしてました。

しかし、改めて観返してみると、もう本当に長澤まさみが可愛い過ぎだわなぁと。
年齢的にも、役柄的にも、思う存分に可愛らしさを発揮出来る位置で、
その魅力を120%見せてくれるので、その瑞々しい笑顔の輝きに触れられるという点では、結構貴重かも知れないですね。
でも、正直に言うと、個人的に浅倉南は長澤まさみのイメージじゃないんですよね。
じゃあ、他に誰なら良いのかと考えると、あんまり適役が見つからない感じ。
それは、上杉達也・和也の双子の兄弟にしても同じで、あだち充の描くキャラクター達って、実写になると、上手く嵌る俳優が見えてこない感じがあるんですよね。
今改めて、リメイクするのなら、誰が合いそうかなぁ。
で、広瀬すずとか浜辺美波あたりが演ったりすると、いかにもって感じになりそうだなぁとか、そんな事も考えて見てしまいました。

そして、監督は犬童一心。
でも、らしくないわーと。
当時の犬童一心と言えば、「ジョゼと虎と魚たち」でブレイクし、この「タッチ」を挟んで、「メゾン・ド・ヒミコ」、「眉山」、「黄色い涙」と個人的にも好きな作品を撮ってた時期なだけに、どうしてもこの「タッチ」だけが浮きまくってる印象が拭えなかったですね。
でも、やっぱりこの「タッチ」の物語を2時間の映画で綴るのは、ちょっと無理があり過ぎるとは思うし、かなり困難な素材に挑んだとは言え、実写オリジナルのエピソードやシーンを入れつつも、それが尽く作品のクオリティアップに繋がっていないし、どうも犬童一心らしくない作風が気になってしまいました。

キャスト陣で言うと、小日向文世、福士誠治、若槻千夏がまだ若々しい。
後、武井壮を草野球のチームの中に発見したりしました。

ユンナが歌う、岩崎良美の「タッチ」のカヴァーが流れたのは良かったけど、
どうせならオープニングの方が、いい掴みになるのになぁと思ってしまいましたね。
エンディングテーマも「青春」だったらなぁと、なんか原作ファンからは色々注文を付けたくなるような実写版でした。
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