ジョン・フォード監督の名作西部劇。
まず素晴らしいのは人物描写。
駅馬車に乗り合わせる9人それぞれの性格描写と関係性、そして変化をこれだけの尺に凝縮させているのは見事。前半30分で、すでに9人がどんな人物なのか理解させ、何が起こるのか目が離せなくさせる。脚本も、演出も、俳優の演技も巧い。
途中立ち寄った場所で食卓を囲む時の、位置関係だけで見せるところも見事だった。
後半の見せ場、アパッチ族襲撃シーンは今見ても色褪せない迫力で、スピード感とスタントがすごい。
今の映画と比べると展開がゆっくりなのにもどかしく感じるところもあるけど、最後には観て良かったと思わせてくれるクラシック作品の醍醐味を味わえた。