LoveAnimal14

少年と自転車のLoveAnimal14のレビュー・感想・評価

少年と自転車(2011年製作の映画)
4.2
育児放棄された子供の心の中は、どんな景色なんでしょう?

想い出にチカラを借りた心の岸辺に花が咲くことはあっても、次第にその花も枯れていくのでしょうか?

シリルはただ、父親と一緒に暮らしたいだけ。
だけど、それが叶わない。

受けとめづらい現実に、子供心が乱れてしまうのは仕方のないこと。

唯一、残された…父親とのつながりの証が、大切にしている自転車。


そんなシリルに、無償の愛でもって手を差し伸べるサマンサ。

傷ついたシリルの心が、サマンサの心までをも傷つけようとする。

それでも、愛で包み込もうとするサマンサの母性に救われるシリル。


さまざまな感情を乗せて走る自転車が、本当の主人公のよう。


血のつながりよりも尊いものは、きっとある。
人は誰かとつながることで、それがほんのささやかな一筋の光だとしても…幸せの意味を見出せるのだと思います。


いつだって可笑しいほど 誰もが誰か
愛し愛されて生きるのさ
それだけがただ僕らを 悩める時にも
未来の世界へ 連れてく




…きっと、そういうこと🧡
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