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愛しのタチアナのmimitakoyakiのレビュー・感想・評価

愛しのタチアナ(1994年製作の映画)
4.1
この作品はあたしが今まで観てきた「敗者三部作」などのたたみかけるように不幸が襲ってくる事はなく、カウリスマキの作品では初めて見るタイプの作品です。ちなみにこちらもモノクロです。

コーヒー中毒?のオッサンと、ロケンローラーだとカッコつけてるけど、老眼鏡がないと字が書けへんようなオッサンが、成り行きで二人の外国人女性を車で遠くの港まで送っていくことになりチョットした旅をすると言う話です。

何とも愛想がなくとことん不器用な情けない男達で、さぶいオチのない話や、果てしないダメダメぶりがコミカルに描かれます。
そして、エエ年したオッサンが、ささやかに恋したりして、なんか思春期の男の子のようにさえ見えるくらいの純情さが表れてて可愛かったです。

行き当たりばったり的なところやロードムービー的な要素、最後に残った侘びしさといい、ジャームッシュの「ストレンジャー・ザン・パラダイス」と少しダブって見えました。
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