わかめ昆布

女のみづうみのわかめ昆布のレビュー・感想・評価

女のみづうみ(1966年製作の映画)
3.7
「最良の妻は空気みたいだ、誰も気付かないが無いと命にかかわる」「あたしの顔って、何か女にとって嫌なものがあるんだわ」

不穏な音楽をバックに岡田茉莉子がシャキシャキとひたすら歩く!
冒頭は、台詞1つ1つに深みがあり即「あ、これ好きだな」と引き込まれる。

光と影。あえてのモノクロだからこそ輝くライティング。

水をかけられながらスタスタと歩くショット!茉莉子にはもちろん水は一滴もかからない。

衣装デザイン森英恵という洗練っぷりでこちらに歩いてくる様子はまるで、パリコレ。岡田茉莉子は女優でありながら、モデルだなあと出演作を見る度に思ってしまう。すらっとした手足首にシャンとした佇まい。特にクビ。そのため歩くばかりの作品だがアート感がただよう。

ザ60年代の雰囲気で、ドンドンと不協和音が不気味に恐ろしく成っていく。不快な音の多用。

ペラペラとまりこが話してる前半シーンの方が好み。少しアングラ感が出すぎてしまった後半だが、その分色っぽさは増す。
監督は岡田茉莉子の実夫なこともあり、彼女の色気が美しく捕らえられている。

茉莉子とアートと女体。
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