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プリティ・リーグのRのレビュー・感想・評価

プリティ・リーグ(1992年製作の映画)
4.5
とてもシンプルでジェネリックなハリウッド製娯楽映画の典型って感じがしないでもないんやけど、これは良い! とても良い! すごくいい気分! 舞台は第二次世界大戦中アメリカ。大人気のプロ野球選手たちがみんな志願兵となって国を出て行ったので、球団側としては何か代わりとなるビジネスはないかってことで急遽作られる女子野球チーム。スカウトマンがそこここで選んできた素人の女の子たちが集い、数チームに分けられて、プロチーム編成となる。ただ、男子チームよりもショー的要素が求められると想定されるため、見た目が良くないといけないし、普段は上品なレディーじゃないといけない。ってわけで野球のトレーニング以外に、レディー養成のトレーニングコースまで受けさされる。けど、野球するために集まって来てる人たちなもんでおてんば娘が多いから、婦人訓練グダグダ笑 この辺めっちゃオモロイ。さて、ユニフォームはミニスカート。スライディングしたら怪我します。けど、イヤならやめてもらって結構だよ、ミニスカでもやりたいって女は山ほどいるからね! とか言われて、当時の女たちは大変だ。主人公は180cmくらいの長身、美人でスマート、クールなドティ。若くてキレイでカッコいいジーナデイビスがすっきり自然体で演じてて好感度高い。夫が出兵中なのであまり乗り気じゃなかったけど、妹のキットに説き伏せられて、同じチームでリーグデビュー。ドラマの中心にこの姉妹の関係があり、いつもみんなにチヤホヤされてばかりの姉に嫉妬する平均的な妹との不和が、後半大きな展開のキッカケになって、最後の大きな感動の結末につながっていく。プラス、そこに他のチームメイトの様々なプチエピソードが織り込まれる。印象的なのはマーラ。父子家庭で、お父さんもともと息子が欲しかったもんやから男みたいに育てられた結果、ぎこちない変な女になってしまった、って子で、この子は序盤の感動のポイントになってる。女同士の思いやりってすごくいいわぁって思える名シーンであります。ボク泣きました。で、徐々に増えゆく観客たちの間で人気者になっていくふしだらな元ダンサー、メイを演じるのがマドンナ! そのまんまやん!笑 デビュー当時のマドンナのセルフパロディっぽく演じてるのがすごく面白かった。バーでのダンスシーンはさすがマドンナな目を奪うダンスパフォーマンス。すごい見た目の相棒と大はしゃぎで仲よさそうにしてる姿もイイ。脇役に徹してるのにすごく目立ってるように思えるのは、ボクがマドンナが好きだからでしょうか、それとも誰にとってもそう見えるのでしょうか? あと、呑んべいの小太り小便グダグダコーチを演じるのがトムハンクス。昔あんまり好きじゃなかったけど最近すごく好き。若いときのトムハンクス、ふつうにかなりのイケメンな気がする。小太りでこのイケメンさはすごい。目を惹く魅力。ずっと人気高いのも分かるわー。で、戦争の悲しみとか、姉妹間の不和とか、いろいろあっての終盤。嬉しいわ切ないわで胸いっぱい、キューーーーーってなりました。特に、コーチの写真と、姉妹の抱擁には涙ポロポロ。人生の哀しみよ! 喜びよ! からのマドンナのThis Used To Be My Playground、ボクがむかし大好きだった曲。映画と曲と追憶と。トリプルノスタルジア。是非ともYouTubeで聴いてみて! 過去があるから今がある。今があるから未来がある。振り返ると幸せな過去があるってのはイイことだなぁとしみじみ思った。ただ、現在がハッピーで、未来に希望がないと、どんだけ幸せな過去があってもだいぶ哀しいけどな。いやー、ホントに、いろんな意味でいい映画だった。最後婆さんブチギレやったけど笑 娯楽映画の良さが詰まってたと思います。また見たい。
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