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スレッジのHKのレビュー・感想・評価

スレッジ(1969年製作の映画)
3.4
ずいぶん昔中古DVDを買って放置したままようやく鑑賞。
監督と主要キャストはハリウッド産ながらロケ地がスペインでマカロニ顔の脇役もチラホラ見え隠れするせいでマカロニウエスタンと紹介されたりもしています。

たしかにマカロニっぽくも見えますがカテゴリーとしてはアメリカ西部劇でしょう。

製作のディノ・デ・ラウレンティスはイタリア人ですが大作アメリカ映画のプロデューサーの印象が強く、マカロニのイメージはありませんし。

監督もアメリカ人、あの“サンダース軍曹”ことビック・モロー(当時40歳)です。
TV『コンバット!』時代に監督も数話経験(とくに『丘は血に染まった(前・後編)』は好評で昔TV洋画劇場枠で2話連続放送もあり)していますが、本作はかなり粗削り。
スレッジ率いる強盗団は守りも堅い軍所有の砂金強奪を計画しますが・・・

主役のスレッジを演じるのはTV『ロックフォードの事件メモ』が懐かしいジェームズ・ガーナー(当時41歳)。
相棒の一人はTV『警部マクロード』が懐かしいデニス・ウィーバー(当時45歳)。
もう一人の相棒は当時の西部劇の顔の一人クロード・エイキンス。
このカワイイ女優どこで見たような、と思ったらなんとデビュー間もないラウラ・アントネッリ(当時27歳)。ここは純正イタリアでした。

本作は私の大好きなコメディ西部劇『夕陽に立つ保安官』と『地平線から来た男』(共にJ・ガーナー主演、バート・ケネディ監督)の間に作られた西部劇ですが、テイストは真逆のハードボイルド・タッチ。ガーナーも今回おトボケは一切なし。

途中まではなかなか面白かったんですが、いくら金に目が眩んだとはいえ終盤の各キャラの行動は理解に苦しみます。
しかも冒頭から繰り返し流れる主題歌の歌詞でその後の展開がネタバレしまくり。
嫌いじゃありませんが、なんかいろいろともったいない作品でした。
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