one shot(一撃)の快楽的なスリルと、犠牲という代償。
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前半の結婚式は長い。のに彼等が戦争に繰り出されて人が変わってしまうまではあっという間の出来事に描かれる。
でもそれってきっと意図的な尺だと私は思ったし、それを考えたら なんて人間は自分本位で無い物ねだりな生き物なんだろう と思う。
幸せなシーンに対して
流石に長い 、、
と思ってしまうのに、
この作品が終わる頃には
あの幸せな瞬間が(なんで)もっと続いてくれなかったんだ、、
と思うはずだからだ。
きっとこの映画を2回目で鑑賞する頃には、結婚式のシーンが愛おしくてどうか後半に入らないでくれと願う人が大半だろうと思う。
極限の状態がもたらした代償は大きい。
主演はロバート・デニーロだが、私的にはクリストファー・ウォーケンの演技にピカイチで胸を打たれた。
“ワンショットで狙い撃ちできないヤツは女々しい”
そんな男ハンターのプライドなんて、いくらカッコよく言ったところで、もはや娯楽的な発言にしか聞こえない終盤が怖い。
それはもはやワンショットを期待して金を投げ続ける人間と同じだ。
忘れられないロシアンルーレット。
目の前の人間を撃たずして人間を殺す戦争映画。
とても興味深い作品でした。